社会一般の利益を図るための事業(公共事業)を行う全ての手順や方法を費用の観点から見直し、
抜本的改革を行い、基本性能(供用性、利便性、公平性、安全性、耐久性、環境保全、省資源、美観、文化性等)
や品質の確保を低廉(値段が安い)な費用で整備・維持するための対策として、
産・学・官で新たに開発された有用な技術の活用・普及促進に取り組んでいます。
新技術活用支援
新技術の活用拡大を目指して
北陸地方整備局管内の新技術活用状況は伸び悩んでいます。この主な要因としては、以下の点等が挙げられます。
- 新技術の情報が不足しており、工法の選定が容易でない。
- 歩掛が整備されていないため、工事積算に時間を要する。
- 新技術が活用した事務所の検討評価にとどまり、横に(多くの事務所)広がらない。
技術活用支援
北陸技術事務所では、新技術の活用と普及を図るため、各事務所等の負荷を軽減し、新技術に容易に取り組めるようお手伝いします。
- 《アクション:1》
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工法選定支援
現場条件に適合する新技術の選定や、新技術相談を行います。 - 《アクション:2》
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新技術積算支援
施工歩掛、新技術の損料、特記仕様書(案)、 施工管理基準(案)等を作成します。 - 《アクション:3》
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活用調査支援
新技術導入後の、活用調査方法等の支援を行います。 - 《アクション:4》
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技術評価意見交換会
活用が期待される新技術を、施工現場に職員・コンサル・施工関連会社等を一堂に集め新技術を検証し活用効果の検証を評価します。現場見学会および討論会
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積極的に、北技が新技術施工現場とで現場見学会を開催し、イントラ版等を通じて各事務所に現場情報等をタイムリーに提供します。
新技術活用調査
北陸技術事務所はNETISに登録されている有用な新技術について、公共工事等で活用に努める事務所等から報告のあった活用効果調査表について精査し、NETISシステムに登録を行います。
平成20年度新技術活用実績(実施件数が多い技術)
技術名称 | NETIS番号 | 実施件数 |
---|---|---|
手摺先行型足場 | KT-010074-A | 32 |
凍結防止剤散布車の自動化技術の開発 | HR-990022-A | 20 |
残存型枠工法「残存型枠プロテロックピアスワンダー」 | HK-030007-V | 10 |
ジョインテックスCT-400 | KT-070054-A | 9 |
Qマット | KT-980368-A | 9 |
モルタル・コンクリート用ひび割れ抑制ファイバー | HK-030007-V | 7 |
ESR工法 | HR-060002-V | 7 |
トリプルコート巻線スクリーン | HR-070002-A | 7 |
ディスパライト | KK-990050-A | 7 |
カプセルプリズム型高輝度路上工事用標示板(工事看板) | TH-070005-A | 7 |
※平成21年1月末現在(全件数465件)
技術の交流と連携・推進
建設事業の諸課題について、官・民相互の協力により対応策を検討し、建設事業の効率的・効果的な推進を図ります。
建設技術報告会
建設分野の新技術・新工法の技術発表を行います。
「平成21年度建設技術報告会」は、北陸地方における建設技術の円滑な推進を図るため、官公庁及び民間の建設会社において、新たに研究開発された新技術、新工法等を報告することにより、研究開発技術の普及を図ることを目的に開催されます。
平成7年からほぼ毎年開催され(平成11年度は未開催)、今年で14回目の開催を予定しています。
主な開催内容
- 新技術、新工法等の発表報告
- 新技術、新工法のパネル展示コーナー
- 新技術情報提供システム(NETIS)に登録された技術のパンフレット配布コーナー
「平成20年度建設技術報告会」の開催状況
「平成20年度建設技術報告会」は、平成20年10月29日(水)に新潟市の新潟コンベンションセンター(朱鷺メッセ)において、聴講者461名を集め32課題の新技術が発表されました。
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聴講者へのアンケート調査結果
聴講者の方々に、特に現場で採用してみたい技術や興味を持った技術、関心の高かった技術をアンケートでお聞きしたところ、以下の技術に興味を示されていました。
- 「曲がり削孔による既設構造物の液状化対策」(五洋建設㈱ 技術研究所)
- 「ロングスパン地表伸縮計の検討について」(北陸地方整備局 北陸技術事務所)
- 「直立浮上式防波堤の開発」(㈱大林組 土木本部)
- 「常温ガラスコーティングシステム」(大成ロテック㈱ 中部支社)
- 「薄層表面処理工法【ニッポカーペット】について」(㈱NIPPOコーポレーション 北信越支店)
けんせつフェアin北陸
本フェアは、産・学・官の優れた建設技術を一堂に集め、建設技術者の技術の研鑽・高揚並びに技術情報の交流の場として、これまで培われてきた建設技術のより一層の高度化やより広範囲な技術開発の促進へとつなげ、新技術・新工法の積極的な活用を促進することを目的に、過去隔年で8回開催しています。
9回目の開催は、平成21年度に新潟市内で開催する予定です。