掲載日 2013/09/27
巨石水制の施工に関する勉強会を開催
千曲川河川事務所では、平成6年より河川工事における多自然川づくりの一つとして、洪水時に水の勢いを弱める効果を持つ護岸の水制に巨石を用いた「巨石水制」を施工しています。平成18年に標準的な設計仕様を定めたものの、巨石水制の構造を水制内に水を通すことが出来る透過型とすべきか、水を通す事が出来ない不透過型とすべきか、どの大きさの石をかみ合わせれば良いかなどの課題も残っていました。
今般、上高井郡高山村にある北信地区砕石共同組合砕石場において巨石水制の施工に関する勉強会を開催し、今年度の受注工事の担当者や国土交通省OBなど、約40名が参加しました。
勉強会では、巨石水制を見栄え重視とした場合とかみ合わせ重視にした場合を比較するため、採石場内に2種類の水制モデルを造り、参加者全員でその構造について確認しました。両方とも巨石構造の内部を確認できるような積み上げにしてあり、参加者もかみ合わせ状況などを注意深く見ていました。
水制モデルを施工した担当者から、施工に関する留意点や感想など説明を受けた後、参加者で巨石水制施工に対する意見や疑問等を議論して頂きました。
また、国土交通省OBからは、巨石水制の取り組み当初の考え方や河川環境に対する思いに関する意見も聞かせて頂きました。
勉強会の成果としては、巨石水制施工の課題について受発注者間での認識共有が概ね出来たこと、受発注者それぞれが課題を整理したうえで、早々に課題解決に取り組むことを確認しました。
千曲川を代表する巨石水制の施工のあり方について、これからも検討を重ねていくこととしています。
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勉強会の様子 | 巨石構造について確認する参加者 |