掲載日 2010/06/01
須坂市相之島地区の学習会で治水地形分類図の説明を行いました
![]() |
![]() |
説明する稲崎上席研究員 |
これによりますと、村山橋から相之島地区の3km区間を対象に調査を実施し、中川原地区では、池や軟弱層の存在が確認できたことや、相之島地区の堤防は、砂礫、玉石などの互層構造であり水を通しやすい構造になっていることが判りました。
さらに、基礎地盤の一部にも砂礫層である箇所があり、これは旧河道の跡と考えれ、相之島地区に保管されていた古い絵図面を確認した結果、明和・寛政年間(1700年代後半)に千曲川の支川が流れていた流路と一致するなど、従前からの地質調査や治水地形分類図、今回取り組んだ物理探査に加え古い絵図面など、いろいろな情報を組み合わせることが堤防の安全性を評価する上で有益な方法であることがわかりました。
![]() |
![]() |
三木須坂市長も参加されました |
千曲川河川事務所からは、治水地形分類図の更新に至った経緯や利活用事例を紹介し、今回の土木研究所による調査成果からも相之島地区で当事務所が現在実施している漏水対策工事が必要であることや、具体的な工法(遮水シート、遮水矢板、リリーフウェル)などを説明させていただきました。
住民の皆さんは、調査結果について熱心に聞いていただいただけでなく、自らの地域の治水対策についても積極的に意見を交わしていました。
なお、途中から三木須坂市長も学習会に駆けつけ、意見交換に耳を傾けていただきました。