掲載日 2009/11/27
防災エキスパートとの意見交換会を開催しました
ー防災・災害対応に対する心構えー
水害等の災害時に、河川行政として迅速、確実、効果的な活動を行うためには、現場における災害履歴や施設の現状、改修の経緯等を把握しておくことは重要です。
このため、その対応にあたる職員だけでは把握しきれない部分を補うものとして、防災エキスパートの支援をいただくこととしており、培った経験や知識を活かして、災害現場等で適切なアドバイスをお願いしています。
平成21年11月18日に開催された防災エキスパートとの意見交換会では、先月の台風18号の際の対応をもとに、防災・災害対応に対する心構えなどをエキスパートの方々から伺いました。
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●防災エキスパートから寄せられたおもな意見
・職員が自らの役割を把握しておくこと。持ち場でまごつかないように。
・洪水時にどういう対応をしたらよいか、考えておくことが大切。
・現場での適切な指示が出せるよう、水防工法の理解が大切。
・川ごとに出水の様相は様々である。若手職員が積極的に現場に出て経験することが必要。
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職員による出水後の現地調査 | 堤防溢水に備え配備された大型土のう (中野市替佐地先) |
過去の災害時で、どのようなことでご苦労されたかという話しの中では、他機関との指揮命令系統が異なるため意思疎通に困難が生じる場合もあったことや、災害現場の最前線となる出張所の人員が不足するので、事務所からの派遣を考えておくこと。また、災害対策本部の情報などは、地元市町村になかなか伝わらないことがあるので、情報提供を密にすること。そして、初動時出動すると、数日間は自宅などに戻れないことも見越しての準備が必要。といった生々しい経験談もいただきました。
現役職員に期待することとして、実際に現場を見て、肌で感じることが大事。臨場感があってこそ危機感が分かる。また、見落としがちな事柄も、現場で感覚を研いてこそ分かるという、大変含蓄のある意見をいただき、検討会を締めくくりました。