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千曲川だより

 掲載日 2009/10/15

 

 

平成21年10月8日台風18号への対応
千曲川河川事務所の取り組みを紹介します

 


 平成21年10月8日早朝、愛知県知多半島に上陸した台風18号は、強い勢力を保ったまま長野県内を通過、東北地方を経るように日本列島を縦断し、10月9日午後3時、千島近海で温帯低気圧となりました。日本列島への台風上陸は、約2年ぶりで、台風が県内を通過したのは平成16年10月の台風23号以来のことです。
 
 千曲川河川事務所では、県内に大きな被害をもたらした台風23号と似たコースをたどるとの予報から、事前に大型土のうを準備するほか、工事関係者等への協力を要請しました。
 また、当日は、千曲川の洪水予報・水防警報の発表、出水被害防止のため樋門や排水機場等の出動・操作、河川巡視等の実施、ホームページ等を通じた出水情報などの情報提供を行いました。

1.気象の状況

 気象庁は、平成21年10月7日午後8時27分、長野県内全域に大雨、洪水、暴風(強風)注意報を発表、8日午前2時17分には、警報を発表し、警戒を呼びかけました。北部(長野・中野飯山・大北各地域)では、午後9時40分まで大雨警報が継続しました。降り始めの7日午前0時から8日午後9時までの雨量は、北安曇郡小谷村131.0ミリ、上高井郡高山村笠岳125.00ミリ、南佐久郡北相木村113.0ミリなどを観測(長野地方気象台)し、9日午後4時36分注意報は解除されました。
 千曲川河川事務所流域における最大累加降雨量(7日午前0時から8日午後24時まで)は、志賀(下高井郡山ノ内町)で153ミリ、時間最大17ミリ/hを記録しました(千曲川河川事務所雨量観測所)。

2.水位の状況

 従千曲川では、生田・立ヶ花観測所で「水防団待機水位」を超える出水を、杭瀬下観測所で、「はん濫注意水位(警戒水位)」を超える出水を記録しました。
 犀川では、熊倉、陸郷観測所で「水防団待機水位」を超える出水を記録しました。
水位状況 平常時(H21.10.7 9:00)
水位状況 出水時(H21.10.8 12:10)
この水位状況画像は、千曲川河川事務所ホームページの「ライブ映像」として提供していました

3.対策支部・体制等


毎正時、現況の把握と今後の対応を
情報共有しました
@千曲川河川事務所風水害対策支部
   8日午前7時30分 支部を設置、注意体制発令。
   午前11時10分 注意体制から警戒体制に移行。
   午後 7時20分 警戒体制を解除、支部解散。
A北陸地方整備局本部(河川関係)
   8日午前5時20分 注意体制発令。
   午前8時30分 注意体制から警戒体制に移行。
   午後6時40分 警戒体制から注意体制に移行。
   9日午後4時40分  注意体制を解除。 

千曲川対策支部の様子
刻々と変化する状況を把握しながら、職員が一丸となって、防災対応、関係機関への情報伝達を行いました

4. 主な取組の概要

(1) 予報・警報の発表
 千曲川河川事務所は、千曲川に水防警報を発表しました。
    午前 9時00分 水防警報(準備)第1号 生田・杭瀬下観測所
    午前11時00分 水防警報(出動)第2号 杭瀬下観測所
    午後 4時00分 水防警報(解除)第3号 生田・杭瀬下観測所
   
  千曲川河川事務所は、長野地方気象台と共同で千曲川に洪水予報を発表しました。
      午前12時00分 はん濫注意情報第1号 杭瀬下観測所
      午後 4時05分 はん濫注意情報(解除)第2号 杭瀬下観測所

  ※水防警報・洪水予報についてはこちらをご覧ください。
    
(2) 樋門・排水機場等操作の状況
 千曲川では、生田、杭瀬下、立ヶ花各観測所の水位を目安に樋門・樋管等の河川管理施設で、洪水警戒体制を執り出動に備えました。このうち、篠井川樋門、排水機場においては、内水被害の防止・軽減のため操作を行いました。
  ※篠井川排水機場の役割についてはこちらをご覧ください。
   
(3) 河川巡視等の実施
@千曲川では、戸倉出張所管内において、河川巡視を実施し、河川管理施設等に異常がないことを確認しました(開始:午後1時10分 終了午後3時30分 3名×3班)。
A松本出張所管内において、出張所職員が河川パトロールを実施しました(開始:午後1時 終了午後4時55分 1名)。
B今年度事業の重点地域である中野出張所管内の現場にも、事務所職員を派遣し、現地状況の確認を行いました(開始:午前10時35分 終了午後5時 2名)

(4) 広報の実施
@ホームページによる情報提供
 千曲川河川事務所では、事務所ホームページを通じて、河川の状況、出水情報等を提供しました。千曲川支部体制情報や予報・警報の発令情報、雨量や水位などの河川情報をわかりやすく「緊急情報」として掲載しました。
 また、河川管理用カメラを使用したリアルタイム河川映像(静止画像)を提供していることもあり、これら情報へのアクセスは、約3,300件(カウンター値)に達しました。

A防災情報ネットワークによる情報提供
 千曲川・犀川沿線自治体や放送局・CATVに対し、日常から、光ケーブル等ネットワークを活用した河川情報、映像情報、災害情報等の提供を行っています。
 今回の台風でも、水位、雨量などの観測データや河川現況映像(動画)などの情報を配信しました。




(5) その他
 千曲川河川事務所では、堤防の低い箇所からの溢水に備え、大型土のう145個を用意しました。






5.関係機関の協力


@千曲川河川事務所発注の施工中工事(19件)については、工事休止の措置がとられました。工事現場においても、異常は確認されませんでした。
A事務所防災業務を支援する防災エキスパート10名が、7日からいつでも出動できる体制を確保していました。また、台風の通過した9日には、2名が戸倉出張所の現地調査に同行し、助言・指導をいただきました。 



6.対応の時系列

 10月8日(木)
    7:30  千曲川河川事務所風水害対策支部設置、注意体制発令
    9:00  水防警報(準備)第1号
   10:35  事務所職員による現地調査出発
   11:00  水防警報(出動)第2号
   11:10  支部体制を注意体制から警戒体制に移行
   12:00  はん濫注意情報第1号
   13:00  松本管内河川パトロール開始
   13:10  戸倉管内河川巡視開始
   16:00  水防警報(解除)第3号
   16:05  はん濫注意情報(解除)第2号
   19:20  支部警戒体制を解除、支部解散 

 今回の台風18号では、幸い、千曲川河川事務所管内で河川施設への被害は発生しませんでしたが、近年では、過去の記録を大きく塗り替えるような集中豪雨などが発生することが多くなってきており、これらへ備えることも必要です。
 千曲川河川事務所は、引き続き今後も地域住民の安全・安心を確保する取り組みを行って参ります。

 

 

 

 

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