小学生の部 金賞作品 「犀川の研究を通して」 黒岩 風韻 信州新町立信州新町小学校

 私の住んでいる信州新町には、犀川が流れています。私の家のすぐ横は、ろうかく湖とよばれている犀川のダム湖です。ふだんは、エメラルド・グリーンの美しい色をしています。毎年八月十五日には、花火大会が開かれます。その時、とうろうが流れます。赤や水色、黄色、緑がとてもあざやかです。
 今年の七月十九日に犀川がぞう水しました。大雨のせいで十八日の夜から水がどんどんふえて、「ゴーゴー。」と音をたてながら流れていました。おばあちゃんは、その様子をながめながらとても心配そうな顔をしていました。
 十九日の朝、弟が
「川の水がすごいぞ。」
とおどろいていました。私も家のまどからのぞいて見ると、新町橋のすぐ下まで水が来ていて、おそろしくなりました。堤防の近くの家の人達は小学校へひなんしました。学校も休みになりました。
 その日、一日中犀川の様子を見ていた私はどうして川の水が急にふえるのだろうと思いました。そして、どこからどの様にして流れて来るのか知りたくなりました。そこで、この夏休みの研究として、犀川の事を調べる事にしました。
 まで、犀川の源流について調べてみました。インターネットで調べるとやりがたけから流れて来る水が源流だと分りました。上流は、あずさ川とよばれています。地図を見て、上高地を流れている川だと言う事が分かったので、上高地に家族で出かけてみる事にしました。
 最初は、車で沢んどちゅう車場まで行き、ここから、バスで上高地をめざしました。自然ゆたかな場所なので、車が通る数をせいげんしているそうです。三十分ぐらい乗って、上高地に着きました。
 かっぱ橋の所で、橋の下におりてあずさ川にはだしで入ってみました。五秒もたたないうちに水から上がってしまいました。氷水のように冷たくて、足がジンジンしてきました。今度は手ですくってみました。水は、すきとおっていました。川の流れは速くて、川はばは犀川よりせまく感じました。川をよく見てみるとイワナの赤ちゃんが三びきほどいました。この魚が住んでいるということは、とてもきれいな川なんだなと思いました。ゴミも一つも落ちていませんでした。
 川のそばにこしかけておべんとうを食べました。目の前に、ほ高連ぽうが見えました。緑もたくさんあって、空気がおいしく感じました。いままで見たこともない景色を見ることが出来て、夏休みの良い思い出になりました。
 次に上高地を後にして今度は、松本市に行きました。理由は、あずさ川とならい川の合流地点を見つけるためです。地図で探した時クリーンセンターが目印でした。最初にならい川を見つけました。国道十九号線を信州新町方面へ進むと、国土交通省のかんばんを見つけました。かんばんを見ると、あずさ川とならい川の合流地点を表す図がありました。ここで初めて、犀川となるのです。近くにクリーンセンターもありました。うれしくて、写真をとりました。上高地で見たあずさ川とちがって、水はにごっていました。町の中を流れる間に、せんたくした水や台所からの水がよごれの元になっていくんだなと思いました。
 最後に長野市の落合橋に向かいました。千曲川と犀川の合流地点です。落合橋は、とても長い橋でわたりきるのに時間がかかりました。橋の上で千曲川と犀川の写真をとりました。犀川の様子は、川はばがとても広くなって、ゆったり流れているように見えました。ここから千曲川と言う名前に変わるのです。
 人間にたとえると、あずさ川が赤ちゃんで、千曲川で大人になるしゅん間なのかなと感じました。
 これで犀川たんけんは終わりました。
 研究して感じた事は、川をよごさないように自分達で出来る事を見つけて、大切にしていかなければいけないという事です。人間だけでなく、川にはいろんな生き物も住んでいます。信州新町の犀川の水辺では、アオサギ、イソシギ、カルガモの親子、ハクセキレイなどの鳥をよく見かけます。いつまでもきれいな犀川でいてほしいです。
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