小さいころから自然や生きものが好きで、大学では森林（植物）の研究をしていました。この好きという思いや大学で身につけた専門知識を活かせる仕事はないか、と探したときに環境コンサルタントという職業の存在を知り、今の会社に入社しました。

　
　建設コンサルタント会社に属していますので、環境影響評価など建設事業における自然環境の保全等を検討する業務が多いです。自然再生事業や外来種対策等、自然環境が関係することは幅広く手がけており、2010年に名古屋で開催された第10回生物多様性条約締約国会議（COP10）の前後からは、生物多様性がキーワードとなる業務も手がけています。

　
　都市公園でありながら豊かな自然環境を有する場所における自然環境調査です。公園管理者や公園をフィールドに活動している市民団体等と連携して、自然環境の保全と活用を両立した公園事業を進めるための基礎データとなる自然環境情報を把握しました。主体によって人によって公園に対する思いは様々であり、それらの思いを汲んだ調査計画を立案することに苦労しました。公園管理者や市民団体等の手も借りて、各主体の強みを活かしたメリハリある調査を計画・実施した結果、協力いただいた方々から「やって良かった。」と言っていただける調査結果を得ることができました。

　
　持続可能な社会の実現に向けて、建設事業においても自然環境への配慮がいっそう求められるようになっています。建設事業と自然環境との間に立って人と自然の共生の道を探るのが、この仕事の醍醐味です。