
千曲川河川事務所では、現場で活躍する技術者へのインタビューを通じ、インフラ整備への理解や関心向上のため、工事受注者と協働した広報活動に取り組みます。
管内の各現場の技術者へ、仕事についたきっかけ、仕事のやりがい、現在担当している現場の特徴などをインタビューし発信していきます。
第17回は、「上大妻根固補修工事」の深澤さんです。
【 上大妻根固補修工事 】
株式会社 フカサワイール 現場代理人 深澤 さん |
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休 暇 |
土曜、日曜 (現場作業時は、土曜日出勤) |
就 業 時 間 |
8:00 ~ 17:30 |
休日の過ごし方 |
少年野球のコーチ・子供達と公園 |
1.この仕事についたきっかけ |
今の会社が親族の経営している会社ですが、学生時代は野球に打込み建設業には興味がありませんでした。高校卒業してから進学のため兵庫県尼崎へ、尼崎に住んで1年も満たない1月17日に阪神淡路大震災が起こりました。自分はたまたま帰郷していて無事でしたが、交通網がすべて遮断され、尼崎に行けるようになったのは2ヶ月後。アパートに向かう車内から見る景色は、今まで住んでいた街と思えない変わりように衝撃をうけました。住んでいたアパートも傾き取り壊しとなり長野に戻ることに。この震災をきっかけに入社しました。
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2.仕事のやりがいを感じるとき |
一番思うことは、自分が従事した工事が形に残ること。家族で買い物に行く時『この道路、お父さんが作ったんだよ』って子供に自慢します。また、常に違った場所・違った工事であること。仕事がマンネリ化することがありません。同じ工種であっても、場所や気象状況でまったく違った工事になります。その都度、今までの経験を活かしながら作業を工夫し工事を進めます。
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3.一番大変と感じるとき |
計画通りに工程を進めるとこです。当初、何もないところから設計書や図面・現地の状況を見て工事を計画しますが、気象状況や作業員不足等で計画どうりに作業を進めることが難しいです。特に人材の確保という点では、10年前に比べかなり減少してきています。建設業者を数も減ってきていることから、下請け業者選定にも苦労しています。品質の高い工事を完成させるには、有能な職人・作業員が必要とつくづく実感します。
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4.本工事現場の特徴・安全上の工夫など |
本工事は梓川 下島橋下流左岸に位置する。河道の屈曲点であり、上流より右岸側を流下する流水が直線的にぶつかる水衝部となり洗掘を受け既設根固めが被災している箇所の補修工事を行っています。
・根固め工 根固めブロック製作・据付 430個
・仮設工 土留・仮締切工 1式
・仮水路工 1式
・安全上の工夫
根固めブロック製作が、12月中旬~2月上旬にかけて12個/日、コンクリート打設と型枠の脱枠清掃・ブロックの転置・型枠組立が毎日行われる。 |
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根固めブロック製作が、12月中旬~2月上旬にかけて12個/日、コンクリート打設と型枠の脱枠清掃・ブロックの転置・型枠組立が毎日行われる。
そのため、コンクリート打設作業・ブロック転置型枠組立作業場所が近接作業で行われる。各作業範囲の明確化、クレーン・生コン車の稼働場所の把握を毎日のKY活動のなかで作業員に周知し、安全認識を全員で共有することが重要と考えました。
ブロック製作箇所をブロック化(A~E)5分割し、ホワイトボーで日々の作業場所を作業員と共有しました。KY活動で危険箇所の確認・クレーンの旋回方向・生コン車の通行経路を決めて、重大事故の防止に努めます。 |
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5.建設技術者を目指す学生に一言 |
先にも述べたとおり、建設業界は業者の減少・高年齢化により人材が不足しています。また、高度成長期に建設された構造物が劣化し建て替え・補修が急がれているのが現状です。これから、安心・安全な生活を維持していくには建設業で働く若い人材が不可欠だと思います。若者が魅力のある業界を形成していくには、皆さんの新しい発想や感覚が必要になります。是非、この業界に従事し新鮮で活力のある仕事にしていきましょう。
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