栃川流域一帯は苗場山の火山噴出物で覆われ、急峻な地形と厳しい自然条件から荒廃が著しく、中津川に多量の土砂を流出しています。このため、上野原砂防堰堤を栃川における一連の砂防堰堤群の最下流に設置し、山脚の固定と流出土砂の抑制することで下流の集落を保全するとともに、中津川への土砂の流入を防止しています。
砂防堰堤は上流からの有害な土砂を食い止めることが主な目的ですが、完全に土砂の流れを止めてしまうことは自然のサイクルを壊すことになります。この堰堤では、平常時には土砂が下流に移動できるようにスリット(隙間)が設けられています。もちろん、出水時に一気に押し寄せてくる土砂に対しては確実に食い止めるように設計されています。
竣工年 | 高さ H | 長さ L | 型式 |
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平成6年 | 14.0m | 123.0m | 重力式コンクリートスリット型 |
撮影: 平成10年
砂防設備台帳より
砂防設備台帳より