■ 補強工事の必要性

 現在、堰堤の上流側をコンクリートで補強します。
下流側の石積はそのまま残りますので、歴史的構造物(登録有形文化財、土木遺産)としての外観保持が可能となります。

 大源太川第1号砂防堰堤の現況

 砂防上の機能 および 構造物の付加価値
 砂防上の機能  大源太川第1号砂防堰堤は、大源太川の平野部に出る直前の山間渓谷地に位置し、堰堤上流には大量の土砂を留めることができる平地が開けていることから、流域内でも際だって効率的に土砂を捕捉できる極めて保全効果の高い基幹的な砂防堰堤です。 
 地域資産としての評価
  大源太湖周辺は、景観がよく、散策路、キャンプ場等に利用されていることから、地域の重要な観光資源となっています。 
文化財としての価値   大源太川第1号砂防堰堤は、流麗なアーチ、形状と美しい練石積の外観となっています。
 平成15年7月に「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として文化庁の登録有形文化財に登録された他、平成23年には公益社団法人「土木学会」から選奨土木遺産として登録されました。大源太キャニオンを背景にした堰堤は地域の観光資源となっています。

 大源太1号砂防堰堤は地形的な立地条件から、大量の土砂を捕捉でき、大源太川流域で調節が必要な土砂量の約3割を
担っています。この施設効果を他の施設で代替えすることが困難なことから、現在の砂防堰堤の改築によって対応することに
しました。
 改築工法としては、堰堤の安定性、工事の経済性や施工性、歴史的構造物としての外観保持などから現在の堰堤上流側を
コンクリートで補強する案を採用しました。

現在の堰堤位置は土砂災害に対する防災効果が大きく、更に地域の観光資源となっています。
 現堰堤の現況 
 堰堤内部にすき間がある箇所が分布 堰堤内部の粗石コンクリートのセメント成分が流れ出て、粗石の周りにすき間が生じている箇所が散在しています
 水平方向の亀裂が分布
 内部粗石コンクリートには空隙が卓越するなど脆弱な部位や水平方向の亀裂の存在が確認されています。水平方向の亀裂の形成によって、材料そのものの強度低下が懸念されており、今後、大きな外力の発生時に亀裂が拡大し、さらに堤体強度が低下する恐れがあります。
内部材料の流出痕跡が多数存在   堰堤表面にセメント成分の溶出した痕跡が多数確認されています。また昭和39、40年の補強工事以降、再び漏水箇所が増加しており、今後もさらにセメント成分の溶出が進行するようであれば、粗石コンクリートの通水部の空隙が拡大進行し、劣化(強度低下)が更に進行する恐れがあります。
 堰堤及び基礎岩盤の強度不足  現行の設計基準によれば、積石部及び内部粗石コンクリート.とも強度が不足しています。また、基礎岩盤の強度も不足しているため、堰堤に強い力が作用した場合には、堰堤が破損する恐れがあります。
現在の堰堤は老朽化が激しく、設計基準に対応できないため改築が必要です

 堰堤完成後約75年以上を経た現在、老朽化の進行などにより堰堤の安定性が確保されないため、抜本的な対策が必要になっています。

大源太川第1号砂防堰堤の機能と付加価値

構造物としての安全性評価



大源太川第1号砂防堰堤  補強工事のお知らせ

 砂防堰堤改築方法