令和2年12月報告
【活動報告】
12月9日
前日8日に冷たい雨が一日中降り続いた糸魚川。翌9日に姫川の様子を見に行ってみれば、やはり増水はほとんどなし。いつもと変わらぬ風景でした。
平地では雨でも、山はそろそろ雪になっているのかもしれません。積雪して、川の増水に寄与しなくなっている可能性もありそうです。
写真@Aは12月9日の今井橋付近
背景の峰々は、すでに雪山の様相です。
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写真@ 今井橋付近 |
写真A 今井橋付近 |
12月12日
小雨が降る中、翡翠橋近くの川原に降りてみました。
写真Bは12月12日の翡翠橋付近
川の流れの美しさは増水からの減水の直後。コケや泥が一掃された清々しい流れに極まる、と個人的には思っています。
一方、川原が一番きれいに見えるのは雨の日だと思います。雨に濡れた石は、本来の色と質感を際立たせます。川原に落ちている鉱物が日本屈指の種類の多さとも言われている姫川においては、それこそ宝石箱をぶちまけたように見えるのです(写真が悪すぎて説得力がないですが…)。もっとも姫川は、本物の宝石であるヒスイを産出することでも有名ですが、ヒスイ以外の石も、雨の中で見るとそれぞれに美しいものです。
そういったわけで、好んで雨中の姫川を散策する奇特な筆者ですが、気を付けなくてはならないのは急な増水です。川原に降りるときには、常に退路を確認するようにしています。増水により今まで水がなかったところに急に川筋ができることがあり、最悪、戻れなくなる危険性があるからです。大雨の日に川原に降りてはいけないのは言わずもがなで、川原の石が乾かない程度にシトシト降っているときのみの楽しみなのです。
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写真B 翡翠橋付近 |
12月14日、16日
この時点での「今季一番の寒波」が新潟県に到来したこの日。のちに関越自動車道での立ち往生を生じさせたあの寒波です。
糸魚川では翌15日の方が、雪が多い予報でしたが、この日の午前中には早くもミゾレになってきました。姫川を観察に行くと…。
写真Cは12月14日の今井橋付近 写真Dは同日の西中付近
写真EFは同日の翡翠橋付近
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写真C 今井橋付近 |
写真D 西中付近 |
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写真E 翡翠橋付近 |
写真F 翡翠橋付近 |
ほぼ同時刻の3地点でこの差。3地点の中では最下流の今井橋付近ではまだ雨で積雪ゼロ。そこからたったの3、400メートル上流の西中付近ではすでに雪になっており、さらに少し上の翡翠橋付近ではもう立派に雪が積もってしまっています。3センチから5センチの積雪でしょうか。
糸魚川の人間は、「大野のカーブを曲がったら天気が全然違う」とよく言います。このカーブとは、姫川沿いを走る国道148号線で、海側から行くと今井橋の信号を過ぎてすぐの左カーブのことです。この日はこの格言(?)を見事に体感できたというわけです。
14、15日と雪は降り続き…。
写真Gは12月16日の翡翠橋付近
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写真G 翡翠橋付近 |
写真の前景にある雪は除雪されて橋の手摺際にうず高く積まれたもので、翡翠橋付近の積雪は優に30センチ以上はありそうです。平野部での降雪は今季初だったのに、いきなりの根雪化で当分の間、川遊びは積雪クローズですね。
12月27日
今年最後の観察をしに姫川へ。
写真Hは12月27日の今井橋付近 写真Iは同日の翡翠橋付近
雪が解けるときも、くだんの″大野のカーブの法則“が当てはまります。すなわち下流の今井橋付近は雪が解けて川原の石が見え始めていますが、上流の翡翠橋はいまだ白一色。距離にして1キロちょっとしか離れていないのに、気候や気温の差が如実に表れています。高低差というよりは暖かい海風の影響を受けやすいかどうか、なのかもしれません。
それにしても、大野より上流は完全に根雪になってしまったようです。年末年始には「数年に一度クラスの大寒波」が来るとの報道もあり、もう春まで解けないなあ、きっと。
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写真H 今井橋付近 |
写真I 翡翠橋付近 |
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