関川モニターさん(男性 60代) 上越市在住


令和元年11月報告

【活動報告】
 
 11月は、序盤から気温低下が進み例年どおりの気温となる日が多く、中盤以降は雨の日が多くなり一段と寒さが身にしみる気候となりました。
今月最初のモニター活動は、11月9日(土)pm4時過ぎから謙信公大橋付近右岸側上流150m地点から春日山橋方面へ歩き、同橋を渡って左岸側から下流方面謙信公大橋へ向かい、橋を渡って出発地点に戻る活動を30分ほどで行いました。今回も、先月より継続して台風19号等による関川河川の被害状況の確認を主としました。
写真上三枚のとおり、高水敷内を流下した事によるゴミや泥があちこちで確認できました。
また、写真下三枚では、「木田排水樋管」の関川流入口が狭くなっていることや、左岸側堤防上にある「河口から4.2km」の標識が倒れていることが確認できました。
この日(9日)は高田河川国道事務所主催の「関川・姫川直轄改修50周年シンポジウム」の開催日でありましたので、参加させて頂きました。
あいにく所用の為、基調講演のみの参加でしたが、気象に関わる貴重な講話を聴く事ができました事をお礼申し上げます。(講師:気象予報士 森田正光氏)特に、映像による「線状降水帯」の説明はその発生過程がわかりやすくとても理解しやすいものでした。また機会があればよろしくお願いします。

今月2回目のモニター活動は、11月17日(日)pm3時前からの約1時間で、儀明川管理橋(関川左岸)〜大瀬川管理橋〜正善寺川管理橋と上越大橋右岸側上流方面を対岸よりの定点活動でした。
今回は今月の活動予定に挙げています「サケの遡上確認」が主でしたが、数日前からの雨模様の為か川の水が予想以上に淀んでおり、サケを確認できませんでした。(写真@CDのとおり)写真Aの河川敷内工事が行われており、先へ進むと写真Bの工事説明板がありました。説明版には、「河道掘削工事」とあり、更に「国土強靭化対策工事」との表示等説明がありました。「国土強靭化対策工事」の一環の工事で行われていることがわかりました。
最後に、妻からの情報で定点活動しました上越大橋右岸側上流方面を対岸より撮影したものが、写真Eのものです。どうやら、ここでも同じような工事が行われているようですが、薄暗い時間帯となったため、また機会があれば詳細を報告したいと思います。

    
   
今月3回目のモニター活動は、11月24日(日)am11時前から約1時間ですが、儀明川管理橋(関川左岸),上越大橋右岸側上流方面, 正善寺川管理橋, 大瀬川管理橋の4か所の定点及び周辺活動でした。
今回は、前回の活動で確認できなかった「サケの遡上」「上越大橋右岸側上流方面における工事」の確認です。
サケの確認ですが、写真@BCのとおりCの大瀬川でようやく「サケ」または「鯉」の魚影を確認できましたが、@の儀明川とCの大瀬川では、前回同様未だ水が濁っており、河川内を見通す事が難しい状況です。(恐らく今期の大水による上流からの土砂混入が今だ続いているのだと思われます。)今回は残念でしたが、引き続き「サケの遡上」確認をしたいと思います。
次に工事の確認ですが、Aの写真のとおりどうやら「上越工業用取水堰」における工事のようです。付近を見渡しても工事概要説明に関するものは見当たりません。 工事内容ははっきりしませんでしたので、今後判明すれば報告します。
なお、今回の活動でも今期の大水によるゴミや泥の堆積はあちこちで確認できました。この大水によるゴミや泥の堆積が、「サケの遡上」に影響しなければと思います。

今月は、@謙信公大橋〜右岸側〜春日山橋〜左岸側〜謙信公大橋間移動活動     
    A上越大橋右岸側上流方面定点活動
    B儀明川管理橋〜大瀬川管理橋〜正善寺川管理橋間移動活動
    C儀明川管理橋,上越大橋右岸側上流方面, 正善寺川管理橋, 大瀬川管理橋
     の4か所の定点及び移動活動

以上3回の活動でした。


【関川関係年間行事予定(2019年7月〜2020年6月)週末〜土日のみ】
07月 08月09月 10月 11月 12月 01月 02月 03月 04月 05月 06月 上越まつり「みこしの川下り」(例年7/26前後)

関川・姫川直轄改修50周年記念事業「関川・姫川バスツアー」(9/28・29)

河川敷コスモス満開見頃時期
関川・姫川直轄改修50周年シンポジウム 関川及び周辺河川内でサケの産卵の為の回遊が見れる。

地域によっては関川河川敷内での「どんど焼き」が見られる。
大雪時関川河川敷内雪捨て場利用が見られる。
河川敷内雪解けとともに春の芽吹きの時期
三交地区(右岸)桜づつみなどの関川堤防の桜が見頃時期 関川及び周辺河 川内で大型の鯉の産卵の為の回遊が見れる。関川の伐採木無償配布時期
関川クリーン作戦(例年6月末の日曜)


【事務所からのコメント】
 
 11月は、季節が秋から冬へ一気に進むような、寒さが身にしみる1ヶ月でした。
 そんな中での計3回にも及ぶ河川愛護モニター活動、ありがとうございます。

 ご報告のとおり、10月11日〜13日にかけての台風19号の襲来で、関川の河道内でも土砂や漂着物などが多く堆積しております。現在、この堆積した土砂や漂着物について、河川管理に支障のある範囲を優先的に順次実施しており、12月中には堆積土砂の除去を終えられるよう作業を進めています。
 排水樋管の堤外水路(樋管から関川の流水部までを繋ぐ水路)にも多くの土砂が堆積しており、次期出水期までには流水を阻害する箇所について解消して頂くよう樋管管理者へお願いしています。
 なお、漂着物(ゴミ等)の回収にあたっては、沿川の町内会の皆様が「斉の神」(年間行事予定の1月にあります「どんど焼き」)に向け、「斉の神」を実施する高水敷周辺のゴミ拾いを自主的に実施して頂いております。町内会のみなさま、大変ありがとうございます。

 11月9日、「関川・姫川直轄改修50周年シンポジウム」にご参加頂き、ありがとうございます。約450名の参加者を迎えたシンポジウムは、関川の河川改修50年の歩みを振りかえるとともに、気象予報士の森田正光さんの基調講演、沿川地域のみなさんから関川への想い、これからの関川と地域の関わりについて考える、よい機会になったと思います。
基調講演
森田 正光(気象予報士) 
小学生によるコンサート  小学生による学習発表

 「サケの遡上確認」、ありがとうございます。
当方でも河川巡視での確認や上越工業用水堰魚道地点で遡上調査を実施しております。
 11月の当方の調査においても、多くの個体数を確認できておりません。報道等においても、県内の河川でサケの遡上数が少ないとの情報が聞こえてきますので、姿が確認できないのは関川だけの事象ではないのかもしれません。
上越工業用水堰魚道地点の調査状況
(R1.11.6撮影)
遡上したサケ
(上越工業用水堰魚道地点)
(R1.11.15撮影)

 「国土強靱化対策工事」とは、昨年の「平成30年西日本豪雨」を受けて、河川を管理している国及び県が主体となって、河川敷内に堆積している土砂及び繁茂している樹木について緊急点検を行い、関川においては、洪水の時に流れを阻害する恐れのある「堆積土砂の掘削」、「樹木の伐採」を実施しています。
 なお、上越大橋右岸側上流で実施されていた工事は、上越工業用水堰の「護床工」の補修工事です。この工事は、堰の下流側に設置されていた「護床工」と呼ばれるコンクリートブロックが長年の出水等により流失し堰下流部が深く掘られたため、補修を行うと共に再度、流されることのないよう対策を行うものです。

 県内の平地でも初雪の便りが届き、いよいよ冬本番を迎える季節となりました。体調管理にはご留意頂き、安全第一でモニター活動をお願いします。
令和元年12月
高田出張所