関川モニターさん(男性 70代) 上越市在住


平成31年2月報告

【活動報告】

 ○行動日:2月17日(日)  時間13:40〜15:40  
 ○場 所:関川右岸矢代川合流点から上越大橋の両岸
 ○目 的:降雪期の関川の状況と堤防の様子の確認

今年は、立春 (2月4日)に春一番が吹き、暖かな日が続き堤防と河川敷の雪も消えてしまいました。 その後、12〜14日に降雪があり今シーズン一番の積雪となりました。天気予報では来週から全国的に暖かくなるとの事です。
降雪時の堤防を歩くチャンスは今日しかないと思い、日差しがさしてきた午後、スノーシューを抱えて堤防に行き、雪の堤防を歩いてきました。

【巡回した範囲】
 歩いた区間は、新箱井橋(矢代川)左岸をスタート。中央橋・上越大橋間を周回してきました。この区間でスノーシューを履いたのは、新箱井橋から中央橋間だけで、後は長靴で歩けました。

【総括】
  雪の堤防に残っていた足跡は、主に犬の散歩でした。帰り区間の稲田橋から中央橋間には、雪遊びをした跡がしっかりと残っていました。
 動物の足跡に期待していましたが、ザラメ上の雪質で崩れていましたが、タヌキ・イノシシ?・中型動物等4種類くらいでした。
 鳥類に関しては、中央橋周辺にカモ類が数多く水面にいました。ウミネコが2羽確認しました。ウミネコは、海が荒れるこの時期は、高田公園内堀でも見られますが、暖冬の影響なのでしょうか数が少なかったです。

【巡回結果】
・矢代川合流点(左岸)ベンチ設置部分の背後の草刈りを行った方が見た目もよいと思います。 ・
いつも思っている事です。河川敷にはススキ等の比較的燃えやすい枯草が倒れないで残っています。 春先、枯草火災が発生しないように注意したいところです。
・堤防外側に設置の階段手すり付近には、足跡が残っていて階段を住民が利用していると感じました。 また、手すりの安全性をチェックしたところすべて良好でした。
・昨日か一昨日に走行したと思われるタイヤ痕が部分的に確認できました。 これは、河川パトロール車の痕跡でしょうか。
・川岸(川辺)状況を確認するには、対岸からでないとチェックできないことが分かりました。
冬の堤防を歩いて感じたことを橋から橋区間に分けて報告します

 
 ☆矢代川合流付近(左岸)  
管理境界付近位は警告表示が設置されていました 
 
 ベンチの裏側の雑草が気になりました。   
 
 ☆中央橋〜稲田橋間(左岸)  
 犬の散歩と思われる歩行跡
  9.0k付近の中の島の様子
 ☆中央橋〜上越大橋間(左岸)  
 工業用水堰に設置された素掘りの魚道の形態が確認できました。
 ☆上越大橋上から  
 上越市の雪捨て場ですが、小雪で今年は使用されていませんでした 
☆上越大橋〜稲田橋間(右岸)  
 対岸の川岸が少し浸食されているように感じました。
先が二つに割れた動物の足跡(イノシシ?) 風下方向になびく枯れすすき
 ☆上越大橋〜稲田橋間(右岸)  
 この区間には沢山の足跡やそり遊びの跡が残っていました。
家族連れが堤防に上がってきました  そり遊びで滑った跡
 
☆中央橋の上から  
 天候は曇りでしたが、空の様子が上流・下流方向では全く違った様相を示しています。
上流(南方向の空) 下流(北方向の空)
☆最後に高田公園南堀に行き、上越消流雪用水流入の具合を確認してきました。
高田市街地の一斉雪下ろしにより発生した雪の雪捨て場は外堀となっています。
捨てられた外堀の雪を早く融かすために、関川の水を利用しています。
上越消流雪用水機場 放流口のある外堀(南堀)

 用水機場は、矢代川との合流部下流に位置し、取り込んだ用水は地下導水管で南堀まで送り、放流施設から南堀から放流され、北堀を経て最終的は、水戸の川から関川に戻ります。
 今年は、小雪なので雪下ろしは行われていません。
 従って、本装置は稼働していなかったと思います。


【事務所からのコメント】
 
 2月分のモニター報告、ありがとうございました。
 今年は、感覚的には小雪傾向ですが、高田かわこく管内の国道18号山沿い(藤沢地区及び妙高地区)では、例年並みの積雪を観測しています。積雪状況については、下記で閲覧することが可能です。  

  今冬の積雪状況閲覧ページ(高田かわこくホームページの一部です)
  http://www.hrr.mlit.go.jp/takada/yuki/graf/index.html  

 とはいえ、今冬、関川河川敷の雪捨て場は使用されることはありませんでした。

 さて、雪捨て場など雪対策やそりなど雪遊びに、河川が利用されるのは、雪国ならではと言えるでしょう。そり遊びであれば、釣りや散策などと同様、自由に使っていただいてかまいません。
  しかし、雪捨て場となると、雪がなくなるまでの間、他の人が他の目的で使うことはできなくなりますし、運搬用の車両の通行もあります。また、河川内に積み上げられる雪というのは、万一洪水が発生した場合には、障害となってしまいます。そのため、万一洪水が発生した時でも安全が確保できるよう、雪を積み上げる高さや幅、関川の流れに対する方向など、対策を講じた上で河川法の許可を受けて使用されています。

 堤防や水門などの構造物は、皆さんの生命資産を洪水から守るための重要なものです。 しかし、その堤防にひびや穴が開いていると、洪水の時にそこから堤防が壊れてしまったり、水門が閉まらないと関川の水があふれてしまいます。
 そのため、国土交通省では堤防や水門など構造物の点検を実施していますが、雑草が生えていると詳細な状況が把握出来ません。そこで、点検を確実に行うために、堤防や構造物周辺の除草を定期的に行っています。今回御指摘のありました箇所についても、計画に則り除草を実施します。
 橋梁の下の除草や、見通しを良くすることで不法投棄を予防するため、また野火が発生した場合の延焼を防止するため防火帯として部分的に河川敷の除草を行っています。関川の堤防や河川敷で野火を発見しましたら、速やかに消防署及び高田かわこくに連絡頂けますよう、お願い致します。

 
野火延焼防止のための河川敷除草状況 

 上越大橋から稲田橋の間の川岸が浸食されているのではとの報告をいただきました。 出張所では週二回河川巡視を行い、異常が無いか確認しているところです。こちらについては現状、問題ないと判断しております。
 
 上越消流雪用水導入施設についても報告をいただきました、この施設は、上越市内で一斉雪下ろし時に雪捨て場となる高田公園外堀に、お堀の水温より高い関川の河川水を導入することによって効率的に融雪することを目的として平成12年12月に作られたものです。
 平成24年の一斉雪下ろしにあたっては、約7,000m3(ダンプ900台以上)の雪が外堀に当雪されましたが、当施設からの導水により早期に融雪することができました。
 今冬は一斉雪下ろしはありませんでしたが、冬期間は毎月定期的にポンプを運転し、堀に関川の水を導流することで、堀の水温を保ち、屋根雪を受け入れる準備を行っています。  

 3月に入り、国道を管理している出張所では、動物の死骸の発見が相次いでいるそうです。暖かくなり、様々な動物も活動を開始した様子です。  
 河川内には、場所によっては、雪解けで緩んでいる箇所がありますので、足下にはくれぐれもご注意の上、モニター活動をお願いします。
平成31年3月
高田出張所