関川モニターさん(男性 50代) 上越市在住


平成30年11月報告

【活動報告】
 〜11月を通して〜
 今月の天気は、例年に比べ暖かく下旬になって、ようやくみぞれ交じりの雨が降り始める天候となりました。それでも確実に冬の足音が聞こえてくる時期となりました。

 写真は、11月3日(日)午前11時頃に儀明川が関川に合流する地点(儀明川に10m程入った地点)で撮影したものです。写真ではよく見えないかもしれませんが、実は白丸印の中にサケが写っています。天気が良く、4匹のサケの遡上を確認することが出来ましたので、とても運が良かったと思います。なぜなら、自分はそれまで関川ではサケの遡上を一度も見たことがなく、関川とサケは縁がないと思っていたからです。
 実は以前に妻から「子供が保育園時代に当時の園舎の横を流れている儀明川の堰をサケが遡上しているのを子供とともにこの目で見たことがある。」と話してくれた事がありました。当時は本当とは信じられずにいましたが、地域情報のネット記事に、この10月中旬にサケの遡上が確認されたとの情報があり、本当ならば自分の目で確認しなくてはと考え、当日の確認に至ったわけです。
 川を上って来るサケの姿を見たのは本当に初めてでした。本当に驚きました。ぜひ、この情報を一部の人だけでなく、地域全体にお知らせしたい気分になりました。ネットで調べますと、近年の関川でのサケの遡上は、従来から関川水系漁業組合などが同遡上を図るべく活動しているおかげらしいとの事の様です。将来的に、関川のあちこちでサケの遡上を見る事ができる状況になればと思います。
 また、高田河川国道事務所のHP上でもお知らせしたり、サケ遡上見学ツアーを開催してみたらいいのではないでしょうか。
 とても自然の営みに感動した一日でした。
 次は、関川右岸側堤防に隣接して設置されている「関川水防ヘリポート」です。左の写真が上流側より撮影した当該施設全体像であり、右の写真は当該施設にある案内板です。
 この施設も実は今回初めて見に行った施設ですが、この施設設置の重要性等は、あまり良く知られていないと思います。私と同じように知らない方が大勢いると思いますので、この関川水防ヘリポート等の河川管理施設インフラツアーを開催したらいいのではないでしょうか。

 堤防等を歩いて見て回っていますので、これからもゆっくりと回って見たいと思います。次回は上越大橋より上流側をモニターできればと思います。

【事務所からのコメント】
 
 11月のモニター報告をありがとうございました。

 鮭が遡上してくるシーズンになりました。
 鮭が産卵できる環境が残っていることは素晴らしいことで、この環境を引き継ぎ、なおかつ、治水、利水、防災と両立させ、後世に引き継いでいくことは、大切なことです。
 例年どおり鮭の遡上数は11月下旬がピークであり、新潟県内の各河川で不漁が伝えられていますが、関川では、例年同様の遡上数が確認されています。
 報告の写真にありますように、鮭の身体に白い部分が見えるのは、身体が傷ついているためです。身体が傷つくのは、川を遡上する際に身体がこすれたり、またはオス同志の争いによるものと言われています。みんなで頑張って遡上している途中か、メスを巡って争っている最中だったか、あるいは争いが終わって結ばれたつがいだったのかも知れませんね。結ばれたつがいが産卵し、その稚魚がまた帰ってくる、自然豊かな関川を守っていきたいと思います。

 河川管理施設の重要性を広く知ってもらうため、当事務所では、関川沿線で開催されている健康ウォークにあわせて、今年8月末の豪雨に上越市内で活躍した排水ポンプ車や9月に発生した北海道胆振東部地震に出動した照明車、また関川の治水に関するパネルの展示・説明を行っています。オーレンプラザを出発、関川の堤防の上を中央橋から春日山橋まで往復し、オーレンプラザに戻る約12kmを歩くコースの、丁度中間あたりの位置で展示しています。
 毎年11月頃に開催されていますので、興味がありましたらチャレンジされてはいかがでしょうか。

これから、本格的な雪シーズンに入ります。川に雪が積もると、その下には何があるかわからなくなり、足下が非常に危険です。くれぐれもご無理をなさらずに、安全第一でモニター活動を行って頂けます様、お願い致します。
平成30年12月
高田出張所