姫川モニターさん(男性 70代) 糸魚川市在住


平成30年10月報告

【活動報告】
 姫川はかつて中州などもあり、グミの木、カワラナデシコの群生なども見られたが、平成7年の水害で中州はなくなった。その後、堤防沿いに土砂が溜まり、草木が生え、大きくなった樹木もある中で、目立つのは黄色の外来種セイタカアワダチソウ。カワラナデシコは望むべくもなく、ヨモギ、ススキなどの強い在来種さえ駆逐されている。

  大野水制工補修完了の報告があった。地区内で立木処理、水制補修が実施されたことはよかった。

 10月29日に大規模土砂災害を想定した国・県・市合同防災訓練(解説者付学習型防災訓練)を参観。河道閉塞等に対する監視・観測、応急対策ステージでの各機関の対応訓練なども行われた。

【事務所からのコメント】
 10月の河川愛護モニター活動について、ご報告をいただき有り難うございました。

 平成7年7月の出水では、姫川流域の山腹斜面の崩落、地滑りや土石流が数多く発生し、激しい洪水流も相まって、姫川の環境様相が大きく変化したと言われています。 姫川を見渡すと桜づつみや立木の落葉が進み、草本類も生育の勢いが衰え、すっかりと秋が深まっている景色をみせていますが、ご報告をいただいているとおり、セイタカアワダチソウの黄色の花が大きくなり目立つようになってきました。写真−1は先日、姫川の下流で撮影したもので、高水敷に広く群生していたました。セイタカアワダチソウは植物の生長を妨げる成分を出すことから、在来植生に影響を及ぼすと言われています。むかしよく見かけたヨモギやススキなどが少なくなってきたのもこの影響なのかもしれません 。

これまで幾多の出水で徐々に被災をしてきた濁澄川(にごりすみかわ)合流点上流の水制について、本年度補修工事を進めてまいりましたが、10月いっぱいで現地の作業を完了しました。補修の内容は流失した異形ブロックを新規に製作して充当し、再配置にあっては異形ブロック各々を鉄筋金具で連結して流失防止の対策を行っています。工事の実施にあたっては、地区の皆さまのご理解とご協力をいただき大変有り難うございました。
 写真-2 補修工事前の水制 写真-3 補修工事完了後の水制 
 
 大規模土砂災害を想定した関係機関合同訓練については、『信濃川上流・姫川流域地域連携会議(国土交通省松本砂防事務所他)』によるもので、今回は糸魚川市を中心に河道閉塞・がけ崩れ・地すべり等が同時多発に発生する災害想定により、訓練参加者がどのように行動をするか、進行役の問いに答えながら進める学習型で、土砂災害の専門家(国土技術政策総合研究所 砂防研究室長)が解説者となり、地域防災力向上に役立つ近年の対応事例などを解説しながら進める『解説者付学習型防災訓練』により行われたと聞いております。お忙しい中をご参観いただき大変有り難うございました。

 引き続き、河川愛護モニター活動について宜しくお願い致します。
 
平成30年11月6日
糸魚川出張所