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平成11年9月15日の洪水における排水ポンプ車の効果
[平成11年9月15日洪水の概要]
 関川流域では、9月14日から16日にかけて本州を縦断した台風16号の影響で14日夕方から雨が降り始め、15日昼頃にかけて時間雨量20mm前後の強い雨が降り続きました。この雨の影響で関川支川の保倉川の水位は上昇し、佐内水位観測所では、15日18時に警戒水位*を超え、20時には最高水位4.37mを記録する洪水となりました。
 保倉川の増水の影響で中頸城郡頸城村下吉地先では、住宅地から保倉川への排水が困難になったため、消防団が15日15時頃からポンプ5台を用いて排水作業を行いました。しかし、保倉川が引き続き増水し雨も降り続いたことから、排水作業が間に合わず浸水被害の起こる恐れがあったため、頸城村から建設省に対して排水ポンプ車の出動要請がありました。
[自治体と連携した洪水への備え]
 今年4月から国土交通省上越防災支援センタ−に排水ポンプ車が配備されたことから、国土交通省では上越市及び頸城村とともに排水ポンプ車の進入路及び運転場所が確保できるか、事前に確認を行い必要な整備を行うこととしました。
 今回、排水ポンプ車が出動した頸城村下吉地先においては、事前確認を踏まえ頸城村において水路沿いの固定式ガードレールを取り外しできるように脱着式に改良し、さらにコンクリート板を設置していたことから、排水ポンプ車到着後、スムーズに設置作業を実施することができました。

改良
[排水ポンプ車の効果]
 9月15日洪水で出動した排水ポンプ車は、毎分30m3の排水能力をもっています。排水ポンプ車は現地で1時間50分運転し約3,300m3の排水を行い、これにより浸水面積1.0ha、浸水戸数19戸の被害を防いだと推定されます。

排水ポンプ車の活動状況

[浸水面積の軽減]

[浸水戸数の軽減]

排水ポンプ車の浸水被害軽減効果