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宮中取水ダム試験放流検証委員会

第1回委員会(13:50〜15:00)に先立ち、第21回信濃川中流域水環境改善検討協議会(13:00〜13:40)が開催されました(第21回協議会ページへリンク)

            


第1回委員会(13:50〜15:00)

第1回宮中取水ダム試験放流検証委員会(13:50〜15:00)では、以下の2点について協議が行われました。

  • 宮中取水ダム試験放流に伴う検証の考え方・進め方(案)
  • 宮中取水ダム試験放流に伴う検証の内容(平成22年度:1年目)(案)

【事務局説明】

  • 本委員会の委員長は、立候補・推薦がないこと、西澤委員を委員長とする事務局提案が了承されたことから西澤委員から委員長として就任いただく。

宮中取水ダム試験放流に伴う検証の考え方・進め方(案)


【事務局説明】

 

 

 

 


【質疑応答】

委員:
JR東日本が実施する5年間の試験放流について、その方法の決定及び検証はこの委員会で行うという理解でよいか。

事務局:
十日町市長から中立性を図る観点から本協議会に委員会を設置し、議論して頂きたいとの話もあり、協議会に諮り、決定させいただいたところである。

委員:
試験放流の評価・検証及びそれに伴う様々な試験の実施等は本委員会で行うという理解でよいか。試験の実施はJR東日本が行うものと認識していたが。

事務局:
本委員会では試験放流の進め方や評価・検証のための調査を議論させて頂き、その調査結果の検証を行うこと。JR東日本は現地調査を実施する。

委員:
資料-1(宮中取水ダム試験放流に伴う検証の考え方・進め方(案))のp6(試験放流・検証の進め方③)に示されている試験放流のパターンはあくまで例であるという認識でよいか。

委員:
イメージしやすくするための例であり、実際には1年目から3年目までの試験放流結果を踏まえて4年目の放流パターンを本委員会で議論していただき決定させていただきたい。

委員長:
事務局提案のとおりに実施することでよいか。

委員:
異議なし。


宮中取水ダム試験放流に伴う検証の内容(平成22年度:1年目)(案)

【事務局説明】

 

 

 

 

 

 

 


【質疑応答】

委員:
十日町市では、平成22年度に信濃川の利活用のための河川流況解析について、独自に調査を行う予定である。目的は信濃川における発電と利活用の共生を推進するための基礎資料とすることである。主な調査内容として次の3点を予定している。
  ・流量データの収集と流況の分析
  ・代表的流量時の河川状況の把握及びアンケート等による住民の意識調査
  ・有識者等へのヒアリングによる河川利用に適した流況把握
なお、本協議会における多角的観点からの調査は大変ありがたいことである。また、十日町市が実施した調査結果について資料提供の要望があれば本委員会並びに協議会に提供する。

事務局:
十日町市が実施する調査を本委員会等で紹介していただき、本委員会が行う調査と合わせて議論していただくことで、JR東日本の試験放流についてより有効的な検証・評価が可能であると考えられる。

委員:
これまで信濃川のあり方を検討する中で、せめて魚野川と同程度になってほしいといった意見が多くあった。よって、魚野川との比較が必要と考えられるので、魚野川での調査地点を追加してほしい。

事務局:
本委員会において、評価事項や他河川との比較の必要性を議論し、その中で魚野川と比較した方が評価しやすいということであれば、魚野川において減水区間と河川の形態が類似している箇所を調査地点として選定することも可能であると考えられる。

委員長:
JR東日本はどのように考えているのか。

委員:
評価の仕方により調査地点が決定されるものと認識している。魚野川の調査も必要だと考えているが、まずは評価の仕方を整理していただければありがたい。必要であれば、魚野川の調査も行っていきたい。

委員:
資料-2(宮中取水ダム試験放流に伴う検証の内容(平成22年度:1年目)(案))のp4付着藻類調査の評価方法には、「非減水区間における水域面積に対する異常繁茂面積の割合により評価する」と記されており、非減水区間となる魚野川での調査は必要であると思われる。

事務局:
これまで協議会では付着藻類調査の調査地点として、非減水区間の千曲川の長野県上田橋を比較地点としている。本委員会において、魚野川の方がよいということになれば新たな調査地点を設けることも可能である。

委員:
評価する視点が確定しなければ、調査地点・内容は決定できないと認識している。魚野川に限らず他河川との比較も必要となるかもしれない。また、既存資料等で整理できる部分等もある。しかし宮中取水ダムの減水区間は水を流し始めるわけで基本的なデータはすぐに取り始めなければならない。

委員:
水質、水温等について、魚野川では古くから調査されてきている。このデータを活用すればよい。両河川の河川景観・河川形態はまるで異なることに、アユやサケの数など信濃川とは格段に違う項目については比較しても意味がない。付着藻類調査の調査地点として上片貝は、水量が豊富であり、これまでの議論の中で残した経緯がある。資料-2(宮中取水ダム試験放流に伴う検証の内容(平成22年度:1年目)(案))のp5底生動物調査においては「底生動物の種類量」と記されているが、生物量もしくは現存量といった言葉とする必要がある。

委員:
底生動物調査は、優占種、密度、現存量が確認できればある程度、全体像が把握できる。底生動物調査方法に記された「種類量」は「種類と生物体量」とすればよい。底生動物調査時期は、夏季でなく晩秋から春先までが適期。夏季は底生動物が成虫になって飛んでしまっているため川には多くがいない。調査時期を検討していただきたい。

委員:
冬季に魚類は活動しない。稚魚が群れを成しているときに調査を実施するべきなのかという議論があって、調査時期が設定された経緯がある。付着藻類調査や底生動物調査は優占種3位くらいまでは数値化し表を作成した方がよい。摂食機能群による水生昆虫の分類も有効と考えられる。

委員長:
調査にあたっては専門家の指導を得て進めることが重要と考える。

委員:
魚野川の堀之内地点の渇水流量は約50m3/sで、今回実施する試験放流量は40m3/sから50m3/sとそれに近い数値である。試験放流量を評価するうえで魚野川と比較検討するのは大変役立つと考えられる。

委員:
魚野川では、釣り場における生息魚類の変化を把握することを目的に平成19年から関係機関と共同で調査を実施しているが、評価する視点が異なればこれまで魚野川で調査してきた評価と異なる評価になることもあり得るのではないか心配である

委員:
アユ生息・生育状況調査の調査時期は、例年6月初旬にはアユの遡上が終わっているが、今年のように遡上が遅い年もあるので初夏季(6月初旬)ではなくアユの遡上期とした方がよい。また、夏季の調査は7月20日から9月10日までの間に1回となっているが、この時期のアユは生態が大きく変化するため1回では少ないと考えられる。ラフティング等の適性の把握については、全国的に遊漁者とラフティングの利用者の間で様々なトラブルが発生している。河川利用の面からのルールづくりが必要であると思われる。

委員:
今年は例年より2℃ほど海水温が低く、アユの遡上も遅れている。遡上期は毎年異なるわけで、アユ生息・生育状況調査の調査時期はアユ遡上期がよい。また、7月20日から9月10日までの調査回数については、生態が大きく変化する時期であることから1回では少ない。ラフティングに伴う問題への対応は協議会以外で調整が必要と思われる。

委員:
ラフティングは信濃川より流量の少ない河川でも行われていることから、他河川の調査も必要と考えられる。また、信濃川における河川利用の将来予測を実施する上では、信濃川におけるラフティングの可能性を調査する必要があろうかと考えられる。

委員:
ラフティングは信濃川より流量の少ない河川でも行われていることから、他河川の調査も必要と考えられる。今後の河川利用について想定しやすくなると思われる。

委員:
魚野川では、遊漁者とラフティングの利用者のトラブルに警察が仲介する事例が毎年2から3件発生している。

委員:
遊漁者とラフティングの利用者のトラブルについても調査すべきと思われる。

委員:
実際はJR東日本が調査に当たることになるのではないか。JR東日本がそんなことまでやるべきか?

委員:
人と川との関係を再構築していこうというときに、ラフティングの問題は避けて通れないと思われる。

委員:
魚野川での既存調査内容を整理する必要がある。また、河川利用のあり方に関しては、地域と利用者の合意形成が難しいと考えており、地域がどう考えるかが重要と認識している。

事務局:
検証委員会での意見等を5点に集約し、事務局より回答した。
 1.魚類調査の比較地点として魚野川も含めることについては、減水区間と類似した河川形態の魚野川で新たな地点を学識委員や魚沼漁協と相談して決めたい。
 2.アユの遡上調査は適期を逸したため来春実施したい。夏季における魚類(アユ生息・生育状況)調査の調査回数については、学識委員の指導を得て決めたい。
 3.付着藻類調査については学識委員の指導を得てまとめ方を見直したい。
 4.来年度の底生動物調査では春先に調査を実施したい。
 5.平成22年度は計画通り舟下り調査を実施し、他の事例を踏まえて検証委員会の中で議論し、今後の川の利用のあり方の方向性を議論していただきたい。

委員:
今年のアユ遡上期は遅れていると認識している。今年は、6月上旬ではないか。

委員:
状況次第だが、信濃川の出水が落ち着いてから、大河津分水路河口(野積)の状況を見極めてからだと思うが、概ね6月初旬と考えられる。

委員:
妙見堰のアユの遡上はどうか。

事務局:
妙見堰では調査を実施していないが、大河津洗堰では平成22年5月17日に遡上を確認した。

委員:
例年、季節風による波浪が落ち着く2月下旬頃から海に稚魚が出現し、4月には遡上を開始するが、出水状況、水温等により毎年異なる。川の水温と海水温が同じになる14℃くらいが遡上開始の目安である。

委員:
本日の小千谷観測所の流量は約1,200m3/sで、かなりの流量が流れている。

事務局:
平成22年度は資料-2(宮中取水ダム試験放流に伴う検証の内容(平成22年度:1年目)(案))に記した調査を本日いただいた意見を踏まえ実施することとしたい。河川利用の調査について、これからの評価、議論の中身になってくると思われるので、内容についてはこれから議論していくということになる。


第1回委員会(13:50〜15:00)終了後、第21回信濃川中流域水環境改善検討協議会(15:10〜15:30)が開催されました(第21回協議会ページへリンク)

            




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