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信濃川中流域水環境改善検討協議会

第12回協議会

第12回協議会では、以下の4点について協議が行われました

  • 平成16年度調査結果の報告
  • 宮中取水ダムの遡上環境について
  • 中越地震以降の宮中取水ダム取水状況について
  • 今後の水環境改善に向けた取り組みについて

平成16年度調査結果の報告

【事務局説明】

[平成16年度宮中取水ダム試験放流実施状況]

  • 土日の休日試験放流については、増放流のピーク流量は従来の22.65m3/sに加え41.42m3/sを実施した。(22.65m3/s放流:2回、41.42m3/s放流:4回)。
  • また、日曜日の放流では水温の低下効果に期待してピーク流量となる時間が通常より2時間早い午前9時となるように実施された。

 

[夏季気象状況]

  • 西大滝区間を代表する津南のアメダス観測値、宮中区間を代表する十日町のアメダス観測値を見ると、2004年の気温は、7月後半は平年より暑い日が続き、8月になるとほぼ平年並みであった。

 

[水温観測]

  • 調査開始から5年間の平均水温と最高水温の統計結果から、減水区間では栄橋が最も水温が高くなり、今年は最高水温30.5℃を記録した。
  • 22.65m3/s放流では、栄橋地点で日射による水温上昇と放流水の到達がほぼ重なるので、水温が午後になっても上昇を続けた。一方、十日町橋地点では、放流水の到達により最高水温が抑えられた。また、川井地点では夜間の方が、水温が高くなる逆転現象が生じた。
  • 41.42m3/s放流では、十日町橋、栄橋の両地点で、放流水の到達により水温上昇を抑えたが、川井地点では水温の変動幅が小さいものの、1日中水温が高い状態が続いた。
  • 水温変化を放流時間別に比較すると、十日町橋、栄橋地点では放流時間を早めたことで、最高水温が抑えられる現象が確認された。


 


[水質調査]

  • pH(水素イオン濃度)、DO(溶存酸素量)とも試験放流による影響は少なく、また、試験放流水到達前、到達中における変化も見受けられなかった。
  • 41.42m3/sの放流水到達時には、SS(浮遊物質量)は十日町橋地点で大きく増加し、濁りが生じた。また、BOD(生物化学的酸素要求量)の値も上昇したが、これはSSに含まれる有機物の影響が考えられた。
  • T-N(総窒素)は試験放流水到達前、到達中にほとんど変化しなかった。しかし、十日町橋地点のT-P(総リン)は41.42m3/s放流の到達中に多少大きな値となったが、川井地点まで流下すると放流水到達前のレベルにまで低下した。この結果から、41.42m3/s放流でも減水区間では水質浄化機能が働くことが考えられた。

 

[付着藻類調査]

  • 付着板を用いた調査結果において、水温が他地点より低い宮中ダム直下地点では、他地点よりも成長のピークまでに達する期間を要した。また、8月の最後は出水の影響で宮中区間のクロロフィルa量が大幅に低下した。なお、8月中旬以降の成長度合いが7月後半から8月前半に比べて少なかったのは、日照時間が少なかったことが影響したと考えられた。
  • 付着板上の藻類は試験放流により、宮中ダム直下地点、十日町橋地点で剥離するケースが多く見られた。また、川井地点では量は少ないが剥離する傾向が見られたが、栄橋地点では剥離するケースと付着するケースが混在していた。
  • プランクトンネットを用いた流下藻類調査では、宮中ダム直下、十日町橋、川井の各地点で試験放流水通過中の流水中に、到達前と比較して多くの藻類が流れていたが、栄橋地点では付着板の結果同様、流下藻類が増加した場合と減少した場合が混在していた。また、無機物である泥は、十日町橋地点で藻類よりもその増加傾向が大きくなっていた。
  • 8/7の22.65m3/s放流水到達により川井地点以外では見た目にも剥離していたのが分かった。また、栄橋地点では流速が遅くなるため浮遊性緑藻のScenedesmus(セネデスムス)が付着板上の藻類に付着していた。
  • 7/31の41.42m3/s放流水到達により栄橋地点以外では、はっきりと剥離しているのが分かった。試験放流水通過中の十日町橋地点では糸状性緑藻のCloniophora(クロニオフォラ)が見られなくなった。
  • 栄橋地点は流速とせん断力が他地点に比べて小さかったが、十日町橋地点は、22.65m3/sと比較して41.42m3/sのときはせん断力が非常に大きくなった。これは流量の増加により、十日町橋地点で剥離量が多くなることと関連していると考えられた。
  • タモ網を用いた流下藻類調査では、十日町橋地点で多くの藻類が採取され、その多くは糸状藻類のCladphora(クラドフォラ)であった。
  • 腐敗藻類掃流状況の確認調査では、腐敗藻類量が多かった十日町橋地点は、土曜日、日曜日の試験放流実施により、腐敗藻類量が減少していた。腐敗藻類が溜まっている場所に試験放流水が到達し、水位が上昇して水の流れが生じることで腐敗藻類の流下が見られた。


 

 

[底生生物調査]

  • 定量調査結果の優占種を生活タイプ別に見ると、石や礫の下にすみ、石の表面の付着藻類や有機物を食べて生活するタイプは、昨年度までは十日町橋地点、百合居橋地点ともによく優占したが、今年度は余り優占しなかった。石の隙間に巣をつくって、流れてくる有機物を食べて生活するタイプは、今年度は百合居橋地点で優占した。河床の堆積物の中の有機物を食べて生活するタイプは、今年度は十日町橋地点で優占した。
  • 定量調査結果において、多様性指数で見ると、試験放流開始以降、おおむね多様性が増加している傾向が見られた。
  • 地点別の確認種数の比較では、瀬では各地点で大きな違いは見られなかったが、緩流部では十日町橋地点で多くの種類が採れた。また、今年度は定量調査でトンボの幼虫のヤゴが初めて採れたことは注目すべきことである。
  • 地点別の多様性指数の比較では、瀬では地点間の相違はあまり見られなかったが、緩流部では十日町橋、栄橋の両地点で多様性が高いように見受けられた。

 

[魚類調査]

  • 確認種数は、十日町橋地点でこれまでの調査とはほぼ変わらないが、百合居橋地点で今年度は少なくなっており、止水性の魚種が見られなくなったことによるものと考えられた。捕獲数は、試験放流開始以降、増加傾向が見られ増加分はオイカワ、ウグイの幼魚がほとんどであった。
  • コイ・フナといった止水性の魚種が百合居橋地点で採れなくなり、今年度、特徴的なこととして、ヤマメ(銀毛)が初めて採れた。
  • アユは十日町橋地点で昨年に続き採捕され、試験放流開始以降、少ないながらも採れるようになってきた。
  • エビ・カニ・貝類は百合居橋地点では試験放流開始以降、貝類の確認種数が特に増えてきた。
  • 魚類調査で確認された潜在魚類は、試験放流開始以降に増えてきた。


 

 

[サケ遡上調査]

  • 今年度の調査は台風23号及び中越地震の影響で中止、または中断した。川井地点では、1日だけの調査にもかかわらず、5尾のサケが採捕された。宮中取水ダム魚道では今年度は8日間と調査期間が短かったが、オス21尾、メス24尾の合計45尾のサケが採捕され、これまでに一番多い捕獲数であった。なお、西大滝ダム魚道では、今年度、サケは採捕されなかった。
  • 2002年、2003年は調査期間前に流量が増えることはなかったが、今年度は、調査開始前の10月前半から流量が非常に多い状態が続いた。

 

[水温予測検討]

  • 現況再現計算は、比較的気温が高く、日射量が多い日が連続した7/29〜8/4を計算対象期間とした。また、予測計算では現況再現計算と同期間、同気象条件において、期間中の放流量を一定とし、7.00m3/s、22.65m3/s、35.00m3/sの3ケースについて計算した。
  • 現況再現計算結果は、十日町橋付近、栄橋付近、川井大橋付近と下流まで再現することができた。
  • 予測計算結果は、十日町橋付近では22.65m3/s放流で水温28℃を超過する時間がほぼなくなり、栄橋付近では35.00m3/s放流でも水温28℃を超過する時間が現われた。川井大橋付近では22.65m3/s放流で水温28℃を超えない結果となった。また、試験放流の観測結果に見られた1日2回、2山がやってくる水温ピークは、一定放流を行うことで1回のピークとなった。そのピークとなる時間が22.65m3/s放流や35.00m3/s放流では夜間にずれ込むが、これは河床が逆勾配になる区間が地点手前にあり、温められた水が川井大橋付近に遅れて到達するためと推測された。


予測計算結果(十日町橋付近)  予測計算結果(栄橋付近)

予測計算結果(川井大橋付近)  水温28℃超過時間

【質疑応答】

委員:
底生生物は種数、個体数、均衡度、多様性、それから優占種がどうであるかというようなことで生物が本当に増えたかどうかということが分かる。非常にいい傾向になりつつある。

委員:
流量が少なくなって、たまり水の部分ができると、当然そこへ糸状藻類が繁殖するが、そういうものが増放流でフラッシュされることは非常に大事だ。説明では流れて除去されていくものの表現を腐敗藻類としているが必ずしも「腐敗」していない。珪藻でもメロシラというような糸状になるのが絡まって、流速がないためにマットになって浮いて、それが流れていく。増放流では腐る前に流してしまうのがいいわけだから、「腐敗」という言葉よりは「藻類マット」の方が実態を表していて良い。

委員:
栄橋地点で水温が随分高くなるが、水深は浅くて水面は広くなっている、そういう状態なのか?栄橋付近というのは河川全体から見ると特異な河状をしているのか、それとも、こういう場所はこの区間に同じような状態のところがたくさんあるのか?

事務局:
栄橋付近は減水区間中で過年度においても最高水温を記録する地点であり、水温の上昇という点では、減水区間の中で一番クリティカルになる地点であると認識している。この区間の中で河原が一番広がっている区間だと考えられ、河床勾配が結構緩いので、放流によって水深が増えるというよりかは、どちらかといえば水面が広がるといった特徴を持っている、ある意味では特異な地点だと考えている。

委員:
今後の検討に結びついていくかも知れないが、栄橋付近のように平坦になっている区間が平面的にどのぐらいの割合であるのか、ごく一部であって、上下流へ行くと河状は変わっていくことになると、水温が高いのも部分的だという形になると思うし、それが広範囲に続くようだと、面積的に見たときに、生物や魚類に影響を与える程度はまた違ってくると思うので、その辺を、どういう状況なのかというのを平面的にもつかんでおく必要がある。

事務局:
その点については、改めて検討させていただく。

委員:
計算の精度が上がって信頼度が上がった点は非常に喜ばしいことだが、現実には、川の水全部がこの温度になるわけではない。淵もあるし、トロもあるし、それから、魚は移動するから、時間的に水温が上がってくれば、そういう水温が低い場所があれば、そこへ一時避難することもあり得るので、もう少し平面的、立体的な水温の分布がわかるような検討もだんだん必要となるのでは。

委員:
アユはそういう淵へ逃げ込むような状態が長時間続くことは好ましくないので、あくまでも、やはり水温が低いことが望ましい。水温が28℃を超えるというようなことは、アユにとっては非常に危険である。以前の委員会で言ったように28℃は致死温度だから避難できる場所があればよいということではない。

委員:
参考資料に載っている赤外線カメラの水温分布は表面水温か?

委員:
表面水温です。ただし、温度の絶対値は、まだ正確な検証ができていないので、傾向だけを見てもらえればと思う。

委員:
水温の予測値ではかなり危険な状態も出ると思われるので、実際の川では、どういうふうにそれが分布するのかということも、この段階になってくれば必要だ。

委員:
赤外線カメラの水温分布は表層の空撮ですから、実際に測定した値でこれをつくって、2〜3の事例があれば、ほかも類推できる。

委員:
補足すると、水温のモデルは上と下とか、2層とか3層に分けずに1層でやっている。検証もかなり難しくなるので、とりあえずこのモデルでは、水温を鉛直的には1つのものとして整理した。

委員:
モデルはこれでいい。

委員:
水温モデルの計算値と表層での赤外線カメラの観測値とでは、数値的に若干ずれが出ると思うが、そこがどれだけずれているのか、その辺もなかなか把握も難しくなると思う。とりあえず現在わかっている水温をベースに水温モデルで検証して、ある程度あってきたという理解です。

委員:
それはよくわかります。非常にいいデータが出てきたと思う。

 

 


宮中取水ダムの遡上環境について

【事務局説明】

  • 宮中取水ダム魚道の遡上環境から見た問題点は、ダム下流部の流況及び魚道の構造の2点あるが、このうちダム下流部の流況の暫定改善案として魚道側からのゲート放流を活用し、呼び水効果の増大を図り、また、一門当たりのゲート放流量を少なくして、魚道入り口への遡上経路の遮断や循環流の発生を抑制することについて検証を行う予定だったが、台風23号及び中越地震の影響により検証ができなかった。
  • 大型魚道の構造に対する暫定対策案として、潜孔を閉塞し、プール水深を浅くすることで横波の発生や複雑な流れを抑制し、また、切欠きを一方向にそろえ、流量を減少させることによって複雑な流れや気泡流、また横波の発生を抑制することなどが考えられる。今年度はこの検証実験をJRの協力を得て実施した。
  • 潜孔を閉塞する効果は、流れの連続性として潜孔からの強い流れや湧上がりが抑制され、切欠きから切欠きへ向かう流れが明確となった。また、泡の発生状況は、越流量が同じ場合にはほとんど変わらないが、総流量が同じ場合には、隔壁を通過する流量が多くなる分、泡が多く発生した。横波の発生については、潜孔を閉塞した場合でも、折り返し下流部で横波が発生した。
  • 玉石・土のうの投入による効果は、流れの連続性として潜孔を閉塞したときに比べて、流れの直進性がより強くなり、上流から下流に向けた流れがより明確になった。泡の発生状況は、潜孔閉塞時に比べ、泡の発生がプール上流部に集中し、発生量も若干減少した。横波の発生については、折り返し下流部で横波が発生したが、玉石を投入したプールにおいては抑制効果が見られた。
  • 流量を変化させた効果は、流れの連続性として、2.01m3/sを流した場合には、切欠きから切欠きへ向かう流れが顕著となったが、隔壁部分において剥離流が発生した。泡の発生状況は、流量が少なくなるとともに、泡の発生面積は減少した。横波の発生は、3.66m3/s、3.06m3/s、2.01m3/sの流量を流した場合、3.06m3/sの流量を流したときに最も大きい横波が発生した。
  • 17年度の宮中取水ダムの遡上環境改善に向けた調査内容は、まず、ダム下流部の流況については、宮中取水ダムの復旧がサケの遡上期間内に完了した場合は、今年度、台風や地震により実施できなかった通常放流時及びサケ遡上期における暫定改善案の検証を実施したい。その結果を踏まえて、ダム下流部における流況をよりよくするような流量パターンの具体的な提案につなげていきたい。また、魚道本体については、暫定改善案の検証として、水深を浅くするために玉石を投入するプールの範囲を今年度よりも拡大し、特に横波の発生を抑制する効果について検証したい。さらに、大型魚道については、通水流量がどの程度であれば適正なのかという部分について、あわせて検証を行っていく必要があると考えている。


 

 

【質疑応答】

委員:
潜孔はいろいろ問題があったと思う。これをふさいでそれなりの効果が出ているということは良いことであり、今まで単に魚道の流量が多ければいいというような感覚だったのが、流量も魚道の規模に応じて適正な流量があるといったようなことで、かなり研究が進んできているなという印象を受けた。

委員:
天然の遡上河川では、サケが北海道から新潟の方までたくさん上っているのですが、今回、この魚道でいろいろ障害と思われる現象を改善するという努力をしたわけですが、天然遡上河川では、ここで改善しなくてはと思われるような状況はないのか?北海道あたりでも、平気でどんどん谷川の奥まで上っているのを見るが、これはサケが遡上するのに耐えられない構造であるのか、その辺はどうなのでしょうか?

委員:
もっと小さい川でも、そういう障害がなければ上っているわけです。古い魚道も見ていて、今の魚道は私も関係して、そのときに改善したのですが、それでもやはり中途半端な改善だったものだから、こういう問題が出ているわけです。魚道に石を入れるとか、潜孔をふさぐとか、切欠きは一方向にするとか、そういうような工夫があれば、呼び水があれば、そして、流量を加減するというようなことがあれば、もっとよく上の方へ上り得るというふうに確信している。

委員:
現状でも魚道そのものの改善ということは大いに検討する意味のあることである。

委員:
魚道そのものの改善と魚道の入り口まで誘導する、どちらが今のところは重要な意味を持っているのでしょうか?

委員:
それは両方でしょう。今のような状態では、左岸を上ってきてうろちょろして、下流はあるし、反流はあるしで、魚道をなかなか見つけられないわけですから。

委員:
補足ですが、魚道については、去年も潜孔をふさぐなど、いろいろやっている。サケは、ことし魚道のトラップで45尾採捕できたので、全く上らないというわけではない。ただ、横波があるなど、上りにくいところはあるので、そこはまたいろいろ工夫して、JRさんのご協力も得ながらいろいろ検討していきたいので、委員の先生のご指導をお願いしたい。

委員:
一般の人にわかりやすいのは、魚道の升の中に泡をつくらないことと、横波をつくらないことが肝心である。

中越地震以降の宮中取水ダム取水状況について

【JR東日本説明】

  • 信濃川発電所は土木工作物・電気工作物とも地震で被害を受けて運転停止となったが、復旧に関しては部外の専門知識を有する方々による専門委員会からの提言を頂きながら復旧を進めています。
  • 十日町・小千谷両市への流雪溝用水運用ルートは、昨年12月から使用開始している。
  • 千手発電所の部分発電は本年の2月から使用開始している。
  • 小千谷発電所の部分運転は、平成17年の灌漑期には使用できるよう、現在鋭意努力中である。
  • 各調整池の復旧が発電機や水路工作物に比べて相当長くかかるということで、部分発電を現在考えている。このため、当面、宮中取水ダムで最大125m3/sを取水し、まず、小千谷の部分運転開始前までは友重放水路で信濃川本流に放流するが、小千谷発電所の部分発電開始時には小千谷発電所放水路から放流する予定である。


 

   

【質疑応答】

特に質問等はなかった。

今後の水環境改善に向けた取り組みについて

【事務局説明】

  • 今夏季は、従来あった減水区間、あるいは減水の発生が見込まれないと考えている。しかしながら、復旧の進捗状況等によっては状況が変わってくることもあるので、復旧の進捗状況を常に把握しながら、復旧が早まる等の情報を得た時点において、調査内容、あるいは調査項目について見直しを行い、必要に応じて、またこの協議会の了解を得る方法で、17年度の調査を進めていきたい。
  • 気象観測・水温観測等を継続して実施し、水温上昇の実態について、より現状の把握を行っていく。
  • 過年度からの付着藻類・底生生物・魚類の定期生物調査を実施して、流況が減水でない状態でのデータについて把握する。
  • 宮中魚道本体について、遡上環境改善に効果的な改良、あるいは適正放流量について検証を行っていく。

【質疑応答】

委員:
ゲートから相当大量の水が宮中ダムで流れるが、それでもなおかつ魚は魚道を上るのか?やはり魚道を上らないといけないのか?

委員:
魚道以外は上れない。

委員:
ゲートの開け方は何か特に考えているのか?100m3/s以上の水が流れるわけで、ゲートの開度だとか、どっち側をどう開けるだとか、そういったことは何か考えているのか?

事務局:
17年度の夏季は平均で125m3/s程度の放流が見込まれるので、7号及び6号ゲートを開けて放流する頻度が一番多くなる。

委員:
17年度の調査内容について異論はないが、流量が多いときの空中写真を対象区間全部撮って欲しい。それによって潤っている流路がわかり、かつ瀬や淵がどうなるかがわかる記録を残して欲しい。

委員:
景観上も重要です。

委員:
これは後で非常に役に立つ。
中越地震で中断したサケ遡上調査を、今後はどういう日程で再開するのか?

事務局:
宮中魚道でのサケの遡上調査は、水害により埋積した土砂は、撤去して復旧しているので、17年度は従来どおりの遡上調査ができると考えている。

委員:
流量の多いときのしかるべき時期に現地視察を、委員の皆さんとできるだけ一緒にしてもらいたい。



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