土砂災害
土砂災害の種類
 土砂災害とは土砂の移動が原因となる自然災害を言い、土石流、地すべり、がけ崩れ(急傾斜地崩落ともいう)などが該当します。

【土石流】
 山腹、川底の石や土砂が集中豪雨などによって一気に下流へと押し流されるものをいいます。その流れの速さは規模によって異なりますが、時速20〜40qという速度で一瞬のうちに人家や畑などを壊滅させてしまいます。
飛騨市古川町における被災状況(H11)
模式図:国土交通省河川局HP、写真:神通川水系砂防事務所パンフレットよりそれぞれ引用。
松本砂防事務所HPでは土石流の動画を見ることができます。    

【地すべり】
 斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動する現象のことをいいます。一般的に移動土塊が大きいため、甚大な被害を及ぼします。また、一旦動き出すとこれを完全に停止させることは非常に困難です。
山古志村(現長岡市)寺野地区(撮影:H16.10.28)
模式図:国土交通省河川局HP、写真:湯沢砂防事務所HPよりそれぞれ引用。

【がけ崩れ】
 地中にしみ込んだ水分が土の抵抗を弱め、雨や地震などの影響によって急激に斜面が崩れ落ちることをいいます。がけ崩れは、突然起きるため、人家の近くで起きると逃げ遅れる人も多く、死者の割合も高くなっています。
山古志村(現長岡市)楢木地区(撮影:H16.10.28)
模式図:国土交通省河川局HP、写真:湯沢砂防事務所HPよりそれぞれ引用。

中越地震と土砂災害
 被災地では地すべりやがけ崩れなどの土砂災害が多発しました。地すべりが発生しやすい新潟県の地質に加え、7月の梅雨前線豪雨や10月の台風23号による大量の降雨によって地盤がゆるんでいたことが被害を大きくしてと考えられています。
 空中写真から判読された地すべりやがけ崩れなどの斜面崩壊箇所は、計3791箇所にのぼり、そのうち362箇所では崩壊幅50m以上の大規模崩壊とわかりました。推定される崩壊土砂量は合計で約1億立方メートルにもおよび、1箇所の崩壊土砂量が100万立方メートルを越える大規模崩壊・地すべりは12箇所ありました。土砂崩壊にともない河道閉塞も発生し、中でも山古志村の芋川流域では、河道閉塞により人家が水没・浸水するなどの被害がでました。
山古志村(現長岡市)寺野地区 長岡市妙見町
(北陸地方整備局HPより引用)

土砂災害から身を守るために
【危険な場所を知る】
 土砂災害が発生しやすい河川や斜面には次のような看板が設置されていることがあります。
土石流危険渓流 急傾斜地崩壊危険区域 地すべり防止区域

【雨に気をつける】
 土砂災害の多くは雨が原因で発生します。1時間雨量が20mmを超える場合や降り始めからの雨量が100mmを超える場合は充分な注意が必要です。
【直前の現象を確認する】
 また、土砂災害の発生直前にはいくつかの兆候が見られることがあります。
山鳴りがする 川の流れが濁り
流木が混ざりはじめる
雨が降り続いているのに
川の水位が下がる
斜面から水がふき出す 斜面にひび割れができる 沢や井戸の水が濁る
小石がパラパラ落ちてくる
 このような兆候が確認された場合はただちに安全な場所へ避難してください。避難場所は市町村等が作成している土砂災害避難地図などを確認してください。
 →各地の土砂災害避難地図(洪水避難地図)はこちら
 ※作成されていない市町村もあります。


※著作権・リンクについて(信濃川大河津資料館HP準拠)

Copyright (c) 2009 Shinano River Ohkouzu Bosai Center. All Right Reserved.