なぜ中小河川への局地的豪雨は危険なのか?
 中小河川は信濃川などの大河川に比べて、流域面積が小さく河川延長が短いです。従って、洪水の到着時間が早く急激に増水する特徴があります。特に都市域を流れる中小河川は地表面がコンクリート等で覆われている場合が多く、雨が地中に浸透しにくく雨水となって河川に流れ込むため、より急激に増水する傾向があります。

降雨と河川流量のイメージ
 また、局地的豪雨は予測することが難しく、いつ、どこに、どの程度の雨が降るのか判断しにくいため「ゲリラ豪雨」と呼ばれることもあります。

中小河川における局地的豪雨の被害
 平成20年度には兵庫県の都賀川や愛知県の広田川、石川県の浅野川などが氾濫し、死者20名、被災建物38153棟にのぼる甚大な被害となりました。また、今年も局地的豪雨に伴う河川の氾濫や土砂崩れ・土石流が発生し、山口県や福岡県、兵庫県などで死者30名を越える被害となっています。
【平成20年7月28日 兵庫県都賀川】
局地的豪雨に伴う急激な水位上昇のため、子供を含む5名が川に流されてなくなりました。
(画像:水害レポート 2008)

平成20年7月28日14時〜15時の1時間雨量
               (画像:神戸海洋気象台)
【平成21年7月21日 山口県防府市】
土石流が災害弱者施設を襲いました。また、近隣のいたるところで土砂災害が発生しました。
(画像:中国地方整備局HP)

平成21年7月21日8時〜9時の1時間雨量
                              (画像:気象庁HP)
局地的豪雨の増加
 多くの災害が発生する目安となる1時間雨量50mm超の観測地点は増加傾向にあります。平成21年7月の中国・九州北部豪雨では博多観測所で1時間雨量116mmを記録し、平成20年8月末豪雨では愛知県岡崎観測所で1時間雨量146.5mmを記録しました。このような局地的豪雨の増加は地球温暖化との関連性が指摘されています。

1時間雨量50mm超の発生回数
                                       (画像:国土交通白書2008)

局地的豪雨から身を守る
 雨雲の状況や河川水位情報を無料で閲覧できる「川の防災情報」を利用してください。携帯電話でも閲覧可能でリアルタイムに情報を確認できます。
全国各地の雨や川の水位などをご確認いただけます。
また、いざ水害になってしまった場合に避難すべき場所も確認してください。新潟県内各市町村の避難場所等はこちらです。その他、災害に役立つ情報へのリンクを設定しています。防災・減災に役立ててください。

参考資料
中国・九州北部豪雨−土砂災害資料(国土交通省中国地方整備局)
中国・九州北部豪雨−気象状況資料(気象庁)
台風9号被害−気象状況資料(気象庁)
水害レポート2008
中小河川における局地的豪雨対策WG資料及び水難事故防止検討WC資料
国土交通省河川局の気候変化への取り組み
国土交通省2009
国土交通省2008



※著作権・リンクについて(信濃川大河津資料館HP準拠)

Copyright (c) 2009 Shinano River Ohkouzu Bosai Center. All Right Reserved.