はじめに

第1章
新潟県中越地震の概要
第2章
北陸地方整備局所管施設
等の被害及び応急復旧状況
第3章
様々な支援の取り組み
第4章
北陸地方整備局所管施設
等の本復旧及び復興
第5章
地震発生後の動き
第6章
地域への情報提供
第7章
参考資料



国土交通省
北陸地方整備局


第1章 新潟県中越地震の概要

第1節/地震の概要・特性
1.地震発生の概要
2.地震被害の特徴
3.広域交通インフラの寸断と復旧

3  広域交通インフラの寸断と復旧
(1) 広域交通インフラの寸断
 地震発生直後、北陸自動車道は柏崎IC〜三条・燕ICの上下線、関越自動車道は上り線で長岡JCT〜湯沢IC、下り線で月夜野IC(群馬県)〜長岡JCTが通行止めとなった。一般国道は、国道8号・17号・116号・117号・252号・291号など、55箇所で通行止めまたは片側交互通行規制を余儀なくされた。また、上越新幹線も脱線事故による運休を含め、一時首都圏との交通網は寸断された。寸断された交運網の状況を図1-1-6、被災状況を写真1-1-9〜10に示す。

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図1−1−6寸断された交通網(H16.10.26時点)
図1-1-6 寸断された交通網(H16.10.26時点)


写真1−1−9関越自動車道の被災状況(堀之内IC〜川口IC) 写真1−1−10上越新幹線の脱線状況
写真1-1-9 関越自動車道の被災状況
(堀之内IC〜川口IC)

写真1-1-10 上越新幹線の脱線状況

 北陸自動車道・関越自動車道は、地震発生から19時間後の翌24日13時には緊急応急復旧を完了し、緊急車両の通行を確保した。地震発生から76時間後の26日には北陸道全線、関越道は一部区間を除き通行止めを解除した。
 直轄国道(一般国道8・17・116号)は、地震発生から20時間後には順次通行止めを解除し、2日後の25日未明までにはほとんどの箇所で緊急応急復旧を完了し、緊急車両と被災地域車両の通行を確保。トンネル内崩落の被害を受けた国道17号和南津トンネルの緊急復旧完了により、地震発生から10日目に緊急車両と被災地域車両の全線通行を確保した。
 新潟と首都圏を結ぶ道路交通は、関越自動車道が寸断されたものの新潟県内には長野経由の上信越自動車道、福島経由の磐越自動車道の高速道路ネットワークが整備されていたため、この2本の高速道路が関越自動車道の代替機能を発揮した。上信越自動車道は10月29日の日交通量が前年同日の1.4倍に、磐越自動車道は同じく1.6倍にそれぞれ増加した。上越新幹線の全面運転再開は12月28日となったが、この間、首都圏との交通確保のために定期便の無かった新潟空港〜羽田空港に臨時便が1月4日まで運行され、延べ21万人が利用した。また、新幹線の不通区間をカバーするため、高速道路を利用した代替バスも多くの便が運行された。新潟と首都圏を結ぶ高速道路ネットワークを図1-1-7、新潟と首都圏を結ぶ交通インフラ全面復旧までの動きを図1-1-8に示す。

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図1−1−7高速道路ネットワーク図(上信越道・磐越道交通量変化グラフ)
図1-1-7 高速道路ネットワーク図(上信越道・磐越道交通量変化グラフ)


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図1−1−8新潟と首都圏を結ぶ交通インフラ全面復旧までの動き
図1-1-8 新潟と首都圏を結ぶ交通インフラ全面復旧までの動き

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