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大町ダムなんでもQ&A


実際にダムを見学しているといろいろな疑問がわいてくる。そこでここでは、いくつか、Q&A形式で紹介しよう。

Q4 高瀬川にはダムはいくつあるの?
  高瀬川には、上流から高瀬ダム・七倉ダム(東京電力)・大町ダムの3つのダムがあります。1982(昭和57)年に完成した高瀬ダムと七倉ダムは、電力需要の少ない深夜や週末に下部貯水池から上部貯水池にポンプで水をくみ上げ、電力需要の多い昼間にこの水を使って発電する「揚水発電」を行っています。


揚水発電とは?
 
電気を使う量が少ない夜の間に、あまっている電気でポンプを動かして下の七倉ダムの水を上の高瀬ダムにくみ上げておきます。そして電気が多く使われる昼間に水を落として発電します。


大町ダムと高瀬ダムでは形が全然違うのはなぜ?
ダムは地質の違いなどにより構造上、大きく3種類に分かれます。大町周辺には、日本の代表的な3タイプのダムがあります。

  ●重力式ダム(大町ダム)
ダムに水を貯えると、ものすごい水圧がダム本体にかかります。その水圧をダム本体の重さで支えようとするのが重力式ダム。ダムの底部は頑丈な岩盤の上に乗っていなければなりません。

  ●フィル式ダム(高瀬ダム・七倉ダム)
岩のかたまりや土で造るダム。ダムの中心に粘土質で固められた水を通さない層をつくり、岩や土のすきまを通ってきた水をシャットアウトします。地盤の弱いところでも建設できるのが特徴です。

  ●アーチ式ダム(黒部ダム)
ダムにかかる水圧をアーチ作用によって両岸の岩盤に伝えてやるのがアーチ式ダム。ダムの両岸の岩盤が良質で頑丈であることが条件で、ダムの厚さが薄く、コンクリートの量が重力式より少なくてすむので経済的です。


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