平成25年9月25日(水)の午後、松本砂防事務所工事安全対策協議会姫川建設監督官工区協議会による工事現場の安全パトロールを実施しました。
(安全パトロールは工事現場で作業を行うにあって危険箇所等の確認を行うとともに、危険箇所等があった場合の改善を図り常に可能な限り現場を安全な状態に保つよう行っています。)
残念なことに当工区内に於いて、9月20日に労働災害が発生してしまいました。
★事故の概要
単管足場設置に伴い上から下へ移動中路肩表示用トラロープ固定用杭の鉄ピンフックに右足太ももの裏を刺傷(長さ5cm、
深さ7cm)しました。(全治2週間)
パトロールの冒頭に、事故の状況を説明し類似箇所が無いかを含め巡視を行うよう徹底しました。空は秋晴れで好天でしたが、事故直後の安パトに心も暗くやや、緊張した空気の中でのパトロールとなりました。
今回の対象箇所は山腹工法面工工事が2件、資材運搬道路工事1件、堰堤工事2件の5現場を行いました。当日の参加者は、工事現場代理人・監理技術者6人、監督職員2名、姫川地区幹事1名の計9名でした。
当日のパトロールでの講評結果の主なものは以下のとおりです。
良い事例等
* 事故が発生してしまったことは残念なことでしたが、事故発生箇所の現場代理人より事故の経過報告や是正措置
の内容について説明され、事故発生のポイントや事故後に何をすべきか及び再発防止措置について学ぶべき事項が
多々あり、他の工事現場に水平展開することができた。
悪い事例等
* 堰堤打設後のキャットウォーク上部の端部処理(手すりや落下防止措置)をしっかり行うべき。
* 敷鉄板と地盤との開きがあり跳ね上がり等に注意すべき。等
工事の危険は工事が進捗する課程でのわずかな隙間や時間に生じます。今回の事故のように安全誘導を行う目的で設置しているトラロープは足場を組み立てる時点では必要無いものでしたが、作業員はさほど邪魔にならないから撤去は後でいいと思っていました。
しかし、必要のないものが作業の現場の中にあるだけで、しかも安全器具であるトラロープの杭が作業員や現場の作業に痛みを負わせることにつながってしまうとは思ってもいませんでした。
今回安全パトロールの参加者は、遠回りしてでも着実に作業を行う重要さを身にしみてわかりました。
工期も終盤に入り、各現場について追い込みで多忙をきわめている、そのような中で季節は冬に向かい気候も厳しさを増す作業となります。各現場は今後とも安全第一で行っていきます。