アルプスSABO NEWS

Date:
2012/9/5
姫川地区工事対策安全協議会 現場技術研修会(田上築堤における情報化施工)
を開催しました!
 平成24年8月31日(金)姫川地区工事安全対策協議会による現場研修会を行いました。

 研修は、情報化施工を行っている長野県飯山市田上地先の田上築堤工事(施工者:(株)鹿熊組さん)・田上築堤その2工事(施工者:(株)北條組さん)の現場を見学させて頂きました。
 当日は、姫川出張所工区(請負者6名、幹事1名、監督職員2名)と建設監督官工区(請負者6名、幹事1名、監督職員1名)の総勢17名が参加しました。

 最初に、情報化施工における作業手順等の説明を受け、ブルドーザ・タイヤローラのマシンコントロール施工【GNSSを用いて排土板の位置・標高をリアルタイムで取得し、設計データとの差分を表示し、排土板を誘導・制御するシステムを有するブルドーザの施工】やバックホウのマシンガイダンス施工【GNSSを用いてバケットの位置・標高をリアルタイムで取得し、設計データとの差分を画面表示するバックホウの施工】について機械操作手法を見学しました。
 排土板操作をせずブルドーザの移動のみの操作を行うオペレータの運転は余裕が感じられました。
 また、築堤工の締固作業に伴い施工部が締固めを行った回数により、色が変わり転圧の完了が一目でわかる管理モニターや、機械の奇跡も一目でわかる管理図により均一な播き出し厚さが確保でき構造物の所定の品質が確実に管理できます。
 これらの技術は、施工効率の向上、検測作業の省力化、丁張り設置省略、熟練オペレータ不足対応等に大きな効果が期待できそうでした。

 その後、トータルステーション(以後TSと記載)による出来型管理技術【設計データを入力したTSにより、出来型管理計測を行い、設計データとの差分を算出するとともに、帳票を自動作成する技術】について操作体験を交えながら研修を行いました。
 観測点のプリズムの測定ボタンを押すと自動的に、TSのレンズがプリズムの位置を探し観測する様子に各現場の担当者も驚いていました。
 この技術による効果は、施工効率の向上、施工ミスの低減、帳票作成の軽減、構造物の品質確保、監督検査業務の効率化等が図られます。

 砂防の現場は、中山間地での現場が多いためGPSの視界の確保が困難箇所が多いことや、上流部に位置する現場であるため土質が岩塊玉石などの巨礫を含むことにより、通常の締固め管理基準ではできない場合が多い等、砂防の現場に全て適用するというわけにはいかないようです。しかし、TSによる出来型管理技術については、砂防でも導入できる技術であり、今後砂防工事の受注者でも導入を検討して戴きたいと思います。

<情報化施工とは>
情報化施工は、建設事業の調査、設計、施工、監督・検査、維持管理という建設生産プロセスのうち「施工」に注目して、ICT(情報通信技術)の活用により各プロセスから得られる電子情報を活用して高効率・高精度な施工を実現するものです。さらに施工で得られる電子情報を他のプロセスに活用することによって、建設生産プロセス全体における生産性の向上や品質の確保を図ることを目的としたものです。

ブルドーザマシンコントロール状況
TS設置状況
観測点のプリズムのボタンを押すとTSが自動観測し高さ等がプリズムに表示される
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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