松本市奈川と岐阜県高山市高根町との境にある野麦峠を通る山道は、かつては松本地域に住まう人々の正月には欠かせなかった鰤(ぶり)を運ぶ道であり、近代の諏訪地方の製糸産業を支えた工女達が通った道でもあります。
5月29日(日)にこの野麦峠で「第29回野麦峠まつり」が開催されました。まつりの前々日である27日に長野県は梅雨入りしたものと発表され、また台風2号が日本に近づいていたこともあって、この日は雨。記念山行の「工女と共に歩く」は残念ながら中止となりました。しかし、参加者の中には雨降る新緑の中を峠まで歩いて行かれた方もいたようです。
屋外でのアトラクションは、雨天の為に高山市側にある資料館「野麦峠の館」で行いました。奈川小中学校の生徒さんらによる合唱「ふるさと」、奈川民謡の踊り、詩の朗読が披露されました。
また、今年は高山市と松本市とが姉妹提携を結んでちょうど40年を迎えたことから、その記念式典も「野麦峠の館」で松本・高山両市長の出席の下執り行われました。記念式典では両市の交流を更に推進することを誓った共同宣言が発表され、記念品の交換も行われました。