長野県に土砂災害が多い理由
〜砂防講座A−1「北アルプスの隆起運動と地震・土石流」〜


 牛伏川をたち、次は安曇野市(旧明科町)にある長峰山に行きます。

 長峰山は標高約930mの山で、そこから眺める北アルプスは圧巻です。

 今回はまず、「天平の森」という施設で砂防講座を行います。この砂防講座は、「フォッサマグナ」
について、新潟県糸魚川市にあるフォッサマグナミュージアムの竹之内さんから講義をしていただきます。

 皆さんは、「フォッサマグナ」って何かご存じでしょうか?

 ここが、長峰山の山頂手前にある「天平の森」です。

 ここでは、バーベキューなどもできるようですね。

 ちなみに、長峰山山頂は、かの有名な川端康成氏、井上靖氏、東山魁夷氏の3人が一同に会した場所だそうです。
 こちらは、研修施設です。

 ここで、砂防講座を行います。大変新しくて、きれいな建物です。

  「フォッサマグナ」というのは、糸魚川−静岡構造線と柏崎−千葉構造線の間にある大き
な溝のことです。

 つまり長野県は昔、海だったのですね。

 今は、大地の隆起等により、大地になっていますが、大変新しい地層で、とても粘土化
しやすく地滑りがおきやすいそうです。

 また、北アルプスの地域は古い地層であり、ボロボロ状態で崩れやすいということです。

 私たちは、そういいうところに住んでいるのですね。

 左の写真、中央右にいるのが、竹之内 耕さんです。

 当日は糸魚川市から来ていただきました。

 大変貴重なお話をありがとうございました。
 右の写真は、講座中の写真です。

 お昼を食べ終わった後の講座なので、眠たかったかもしれませんが、竹之内さんのお話がお上手で皆さん真剣に聞いてました。

●フォッサマグナはラテン語で「大きな溝」という意味である等、2000万年前、糸魚川−静岡構造線の大断層はフォッサマグナ陥没と同時にできた等、また、プレートのぶつかり合いで70万年前にできた北アルプスは今も年間1cm程度高く成りつつあること等。フォッサマグナの講義に大変、興味がもたれた。
●我々の住んでいる地形の誕生やフォッサマグナとは何か、また、北アルプスの隆起による土石流、地すべりの必然など、とても興味深いものでした。
●地理の時間に少しばかり教わったフォッサマグナという言葉でしたが、実際の成り立ちを教えていただき、東西の幅の広さに驚きました。糸魚川−静岡構造線がなぜ注目されるのかよくわかった気がいたします。地震が起きたら弱い地盤なのだと認識しました。
●私たちの地球、その中でもこの松本地域に住む者として、すごく興味のある講座でした。フォッサマグナという言葉は耳では知っておりましたが、今回の講座によって現在も隆起しており、高いアルプスでは1cm位にもなることを聞き、驚きと不思議の連続でした。内容は本当に専門的であったと思いましたが、よく理解でき、うれしく思いました。もっと多くの方に知ってほしい講座だと思います。
●フォッサマグナの概要が解った。内容ある講座でした。講師が適任者でした。
●フォッサマグナと呼ばれるものがそんなに幅広いものとは知りませんでした。日本地図を見ると紀伊半島から四国を横切り、九州に達する構造線があるのですが、その話もまたの機会にお願いします。
●改めて長峰山頂からアルプスを観て、フォッサマグナによる造山運動の自然力の大きさに感心した。70万年前から現在に至り、まだ高くなっており、我々はその一瞬を見ているに過ぎなく感じた。
●わざわざ糸魚川のフォッサマグナミュージアムから来ていただいた講師の解りやすい解説で地震や土石流のメカニズムがよくわかってよかった。また、実際の地形の解説をしていただき、ありがたかった。
●フォッサマグナのメカニズムと、それが作る地形地質を学び、この地域における、砂防の重要性と、その大きな役割を勉強することができました。地すべりの原因ともなる地層の粘土化の話が特に興味深かったです。ちなみに後日、新旧の岩石、間にできる粘土化帯を目の当たりにできるというフォッサマグナパークに行って見ましたがまだ冬期間閉鎖していました。……
●今までフォッサマグナという言葉をなにげなく知っているかのように使っていたりしましたが、大きな溝であると聞き、少し今までとは違うイメージです。また、今住んでるところが200万年前は海だったこと、北アルプスも70万年前はなかったことなど非常に解りやすく解説していただき、また、それぞれの地質も勉強すればおもしろいし、危険度も改めて知ることが出来るかも……。
●解りやすい講師の説明だった。自分たちが住んでいる地域の説明、地質なんてあまり考えていなかったので、自然と共に生活してくのだから、そのことがわかり、よかった。
●フォッサマグナについては前々からじっくり勉強したいと思っていましたので、解りやすい説明で納得できました。できれば、半日くらいかけてもっと詳しくやってもらえればありがたかったと思います。機会をみつけて糸魚川のフォッサマグナパークに行って来ようと思いました。