袴岩(糸魚川市)
 上流の山地でつくられたたくさんの土砂や石を下流へと運び出す働きをしているのが川。しかも、川はみずからも川岸や川底を水のいきおいで削ったりして新しい土砂をつくりだしている。川が急流であればあるほど、それらの力が強くなることはわかるね。
 姫川がいかに多くの土砂や石を下流へ運び出しているか。それは、一番下流の糸魚川を流れるあたりの川原にひろがる砂礫群と川底の変動をみればわかるはずだ。
 また、姫川に流れこんでいる支流も急流だらけ。中でも北アルプスを水源として流れ出している川はすごい急流。フォッサ・マグナのかべを下ってくるんだからね。
 ひとたび大雨がふれば、それらの川はいっせいに大量の土砂をふくんだ濁流となって、いきおいよく下流へ流れ下るんだ。
暴れ川の力って、想像もつかないほど大きい。根小屋にある袴岩。あれも、大雨で姫川が暴れ川になった時、上流の山から運ばれてきたんだね、きっと。いったい、どのくらいの重さがあるんだろう。