(委員A) |
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平成19年度の目標排砂量である0.2万m3が、実際の連携排砂おいて、土砂量をコントロールすることが現実的に可能なのか、大変疑問を感じている。また、今年度の目標排砂量に対して、平成6年12月の河床高を割り込まないようにしなければならないが、水質調査やシミュレーションだけでは現実的には難しく、現地を十分に監視していただきたい。 |
(事務局) |
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従来からシミュレーションや水質調査で監視を行っており、加えて河床変動についても監視している。目標排砂量が少ない中でのシビアな条件となっていることから、今年度は河床変動の監視を1時間から30分間隔に縮めて監視を強化していきたいと考えている。
注:河床高は河川幅を直接計測し、計算により算出している。 |
(委員A) |
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出し平ダムにおいて、2千m3は河床に対してどのくらいの厚さを示す量なのか。 |
(事務局) |
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平均すると6mm程度の厚さになり、2千m3の土砂量をコントロールするのは非常に難しい対応となる。そのため今回、自然流下させずに水位低下のみで行うという方法も考えている。ただ、今回測量した結果により、再度検討したいと考えている。 |
(委員A) |
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平成6年12月の河床高を割り込んだ場合の影響は、調査しているのか。 |
(事務局) |
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平成12年にボーリング調査を実施している。その結果からは、平成6年12月河床以下の部分の土質が特段に悪いということではなかった。今年度、改めて秋頃にボーリング調査したいと考えている。 |
(委員C) |
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排砂の実施にあたっては、これまでも関係団体・関係機関の意見を聞いているところであるが、今後とも引き続き、関係者の声をよく聞いて調整を図っていただきたい。 |
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また、農業や漁業等に極力影響が出ないよう、小さくなるように、引き続き十分な配慮をお願いしたい。 |
(委員B) |
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流木対応については、引き続きしっかりと対応していただきたい。 |
(事務局) |
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流木処理については、6月の排砂期間が始まる前までに、宇奈月ダム及び出し平ダムの貯水池内にたまっているもの、また河道内にたまっているもの、これらすべてを撤去して洪水時に流出しないよう、現在作業中である。 |
(委員D) |
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過去の実績排砂量において、年により排砂量が大きく異なる場合もあるが、今後の排砂量の見通しをどのように考えているのか。 |
(事務局) |
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黒部川上流域は長い年月をかけて山が浸食されているため、排砂量が非常に大きい年もあれば少ない年もある。平均すると約50万m3ということになるが、少ない年があっても必ずしもこれが続くということではないことを認識していただきたい。 |
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見通しについては、自然を相手とするため予測することは難しいが、やはり大きな出水が出た場合には、水と一緒に大量の土砂が出てくることも認識しておく必要がある。なお、排砂量については、前年9月から5月までに貯まった土砂量であることから、この期間に大きな出水がある場合にのみ排砂量が大きくなる。 |
(委員A) |
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黒部川においては、黒部川流域上流部より膨大な量の土砂が毎年崩壊し、確実に黒部川へ流れて流域を埋めていることから、下流部に住む我々の地域を災害から守ることは大変重要でもある。今後、これら自然の循環・環境をどのようにコントロールしていくかは、自然災害あるいは環境といった微妙なバランスの中で土砂をコントロールしていくという非常に難しい面があると思っている。この点をしっかりと住民の皆さんに知らせながら、今後の総合土砂管理を進めていく必要があると思っている。また、その考え方を整理し、地域へ周知する責任があるのではないかと思う。 |
(委員B) |
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総合土砂管理においては、侵食が著しい海岸へ土砂を運ぶことで、養浜として海の景観向上と国土保全の効果につながることから、大変良いことと考える。ぜひとも、実施していただきたい。 |
(事務局) |
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国土交通省としてもそのように考えており、総合土砂管理計画について、今年度中には策定したいと考えている。 |