平成16年5月18日(火)14:00〜16:00
ホテルアクア黒部 2階「ロイヤルシンフォニー」
1.平成15年6月連携排砂に伴う環境調査結果について
2.平成16年度連携排砂計画について
3.平成16年度連携排砂に伴う環境調査計画について




黒部川土砂管理協議会



◇協議会の結果◇
平成16年度連携排砂計画ならびに連携排砂に伴う環境調査計画については了承する。
平成16年度の目標排砂量17万m3については、現在実施している貯水池測量の結果、変更となることから、測量結果がまとまりしだい、関係機関等に周知する。
平成16年度の排砂後の措置については、最大流量を300m3/s程度とすることで了承する。
平成16年度に排砂が行われなかった場合に行う土砂変質進行抑制策の実施方法及び9月1日から2日に実施することについては了承する。なお、今後に向けて土砂変質進行抑制策の効果とその活用方法等について、更に検討する必要がある。



黒部川ダム排砂評価委員会開催結果について
平成16年3月24日に開催された第18回黒部川ダム排砂評価委員会における委員会の評価及び主な意見について報告しています。
詳しくは資料−1をご覧下さい
 
関係団体の意見について
平成15年度連携排砂の実施結果及び平成16年度連携排砂計画についての各関係団体(海面漁業関係団体・内水面漁業関係団体・農業関係団体)の意見を報告しています。
詳しくは資料−2をご覧下さい
 
 
平成15年6月連携排砂に伴う環境調査結果について
平成16年1月に実施した河川水生生物(魚類)の調査結果について報告しています。
詳しくは資料−3をご覧下さい
 
 
平成16年度連携排砂計画について
【平成16年度連携排砂計画の概要】
○目標排砂量 : 出し平ダム 約17万m3、 宇奈月ダム 0m3
○時      期: 6〜8月で流入量が、出し平ダムで300m3/s、宇奈月ダムで400m3/sのいずれかを上回る最初の出洪水時に連携排砂を実施する。
ただし、融雪や梅雨等により流量の大きい時期に限り、出し平ダム流入量が250m3/sに達した場合においても実施する。
○排砂後の措置: 宇奈月ダムの排砂・通砂後の措置については、下流河道のより一層の土砂の局部堆積防止を図るため、排砂・通砂末期に宇奈月ダムの容量を活用し、濁りの少ない水で小規模出水をダム下流の河川に試行的に流下させることとし、排砂(通砂)後、宇奈月ダムから300m3/s程度を一定時間(最低3時間)放流する。
○そ  の  他  : 上記の排砂条件を満足する出洪水の発生がない場合は、9月1日から9月2日の間に土砂変質進行抑制策を実施する。
詳しくは資料−4をご覧下さい
[主な意見]
(委 員)
排砂後の措置において、宇奈月ダムから下流に放流する水量を300m3/s程度に増やすことは景観及び魚族の生息にとって効果があると思われるが、愛本堰堤からの農業用水の取水停止時間を延長することとはならないのか。
(事務局)
愛本堰堤から取水している農業用水の取水停止については、従前と同じ宇奈月ダムの自然流下完了時から取水が再開でき、取水停止時間は変わらない。排砂後の措置は、これまでの排砂と同じように自然流下完了後に貯水位の回復操作を行い、その回復した容量を使用して実施するため濁りの少ない水で行えると考えており、排砂後の措置を実施している時間は農業用水の取水が可能と考えている。よって、取水停止時間は昨年までの方法と平成16年計画の方法では変わらない。
(委 員)
排砂条件を満足する出洪水の発生がなかった場合に実施する土砂変質進行抑制策は、ダム貯水池底面に流れを作るため、排砂ゲートも少し開けて放流することとなるが、排砂ゲートからダム貯水池内の堆積土砂が流れ出ることはないのか。
(事務局)
土砂変質進行抑制策は、排砂のようにダムに貯まった土砂を排出することは考えていないが、表面の土砂の一部が水とともに流れることはあり得る。
平成12年度に出し平ダムで土砂変質進行抑制策を実施した際には、ダム下流のSS最大値は1,400mg/lとなっており、排砂ゲート近くにたまっていた細かな土砂の一部が流れ出たと考えている。また、このSS最大値は、平成15年度の排砂実施時における出し平ダム下流でのSS最大値69,000m3/sに比べて1オーダー小さい値となっている。
(委 員)
土砂変質進行抑制策については、地域の理解が得られたため、平成15年度計画での6月から8月の排砂期間内に実施するという枠組みを越え、平成16年度計画では9月1日から2日に実施するとしているが、実施の時期については地域の理解が得られれば9月中にも実施できるのではないか。
(事務局)
土砂変質進行抑制策については、アユの産卵期等を考慮するとともに今後に向けて、土砂変質進行抑制策の効果と、その活用方策について更に検討する。
 
平成16年度連携排砂計画に伴う環境調査計画について
【平成16年度環境調査計画の概要】
○環境調査: 平成8年度から継続的に実施している水質、底質、水生生物調査を、関係団体や黒部川ダム排砂評価委員会の意見を踏まえ、一部変更して実施する。
○時   期: 定期調査(排砂・通砂期の前・後の平常時)と排砂・通砂中に調査を実施する。
詳しくは資料−5をご覧下さい
[主な意見]
(委 員)
内水面漁業関係団体から排砂がアユの生育に影響を与えている等の意見が出されているが、アユ等の魚類に関する環境調査を実施する際には事前に内水面漁業関係団体と十分に相談し、実施すべきだ。
(事務局)
これまでの魚類に関する調査に加え、今年度は新たにアユの生息状況や生息環境を調査する予定であるが、この調査を行うにあたっては、淡水魚類の生態に詳しい専門家と黒部川内水面漁協をメンバーとする勉強会を開催し、意見を伺いながら調査を進めていくこととしている。黒部川内水面漁協からは勉強会への参加を引き受けていただいている。
また、アユの調査のひとつとして行う捕獲調査については、既に5月14日に内水面漁協と相談を行い、一緒に現地を見ながら調査地点や調査頻度、捕獲網の目の大きさ等を決めたところである。
(委 員)
今後も排砂の影響をみていくうえで地下水調査を継続すべきだ。
(事務局)
地下水調査については、これまでの調査結果から排砂との関係が見られないと第16回黒部川ダム排砂評価委員会において評価されたので、平成16年度からは排砂に伴う環境調査から除くこととした。なお、扇状地の地下水自噴高、自噴量調査については、今後も国土交通省が黒部川扇状地の地下水調査の一環として調査を継続していく。
(委 員)
平成7年の緊急排砂を実施した時は、河床に大量の土砂が堆積し地下水に影響があったのではないか。今後も排砂と地下水の関係を把握していくべきではないのか。
(事務局)
平成7年の緊急排砂時のように大量の土砂を排出する排砂を実施するときには地下水についても注視していくこととする。
また、地下水調査データについては、黒部河川事務所のホームページに掲載するなどの方法で公表していく。
 



委員会配布資料と同じ内容のデータをダウンロードできます。
※AcrobatReader4.0以上推奨。
※文字などがかすれて見づらい場合は表示倍率を上げていただくか印刷してご覧ください。
※カラー印刷でエラーが出る場合、モノクロ印刷をお試しください。

 
Copyright © 黒部河川事務所 All Right Reserved.