(委員B) |
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海域の底質調査について、計画では5月と9月に20地点の調査を実施し、排砂1日後の調査では代表4地点のみの実施となっており、排砂時の調査が全く実施されていない。この調査計画はいつの時点で了承されたのか。 |
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2点目は、海域を5つに分けてそれぞれデータを示しているが、なぜ、それぞれの海域で1つの値としているのか。どのように試料を採取して、各海域の代表値としているのか。 |
(委員長) |
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前回の委員会において、海域の底質調査は、今年度は代表4地点とあわせ、全体で20地点ということで、了解が得られていたと思う。 |
(委員B) |
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なぜ、一番大切な排砂時に調査しないのか。 |
(事務局) |
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海域の底質調査につきましては、調査方法において特にいつの時点で変更したということではなく、従来からこのような方法で実施している。 |
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また、排砂時の調査については、実質的に排砂のときは非常に天候が悪く、そのような時に海域で底質から土砂を採取するのは非常に難しい。実施できたとしても天候が落ちついた後の排砂1日後の調査が精一杯であると考えている。 |
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海域を5つに分けて整理しているが、各海域において特にどの部分を代表値としているということではなく、データは各海域それぞれの地点における全てのデータを提示している。 |
(委員B) |
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海域を5つに分けて整理すること、底質のセジメントトラップ調査を止めるということについては了解していたが、排砂時での採泥を止めるということについては、議論していなかったように思う。 |
(事務局) |
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環境調査計画については、例年3月の排砂評価委員会において承認をいただいている調査内容であり、議論はなされているものと考えている。 |
(委員長) |
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平成19年度の環境調査計画については、昨年3月末の評価委員会において議論し、了承している。その上で、今年度の調査を実施している。排砂時における海域の底質調査については、今年3月末の評価委員会において、平成20年度の排砂計画の中で議論していきたい。 |
(委員B) |
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わかりました。 |
(委員C) |
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出・洪水時、排砂時における魚類調査について、試験水路を用いた魚類の退避状況調査からは、効果があるような結果にはなっていると思うが、このような調査に関しては、例えば水量や流況が変化したときに、同様の結果が得られるのかどうかが問題となってくる。このような調査に関して、継続的な調査を実施する予定があるのか。また、今回どのような結論を出しているのかを教えていただきたい。 |
(事務局) |
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確かに条件によって結果は変わってくるかと思うが、今年度の調査計画では排砂・通砂実施時に調査することとしていたため、結果的には、今年は1回しか実施できなかった。 |
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その結果、ある程度、魚類が逃げ込んでいることを確認できた。これまで、やすらぎ水路等の整備をしてきているが、その整備自体、無駄ではなかったと考えている。今後も、整備を進め、活用を図っていきたいと考えている。 |
(委員C) |
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継続的な調査は予定しているのか。 |
(事務局) |
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継続的に調査する予定は今のところ考えていない。 |
(委員C) |
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わかりました。 |
(委員A) |
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試験水路の調査において、「タイプ1」の袋状水路については、特にアユ等の逃げ込みには非常に貢献し、顕著な差が現れているが、この「タイプ1」がほかの「タイプ2」あるいは「タイプ3」と具体的に何が違うのかを分析しているのか。 |
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もう1つ、自然流下の後、明け方5時、6時くらいにアユが沢山入っていて、7時、8時くらいには逆に減ってきている。これは黒部川本川にアユが戻ったというように考えればよいのかどうか。つまり、逃げ込むタイミングと戻るタイミングがあり、これがアユの行動に影響しているのではないか。 |
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例えば、黒部川本川の濁度が1,000程度になってくると、少しアユが逃げ込む場所を探し始めて、場合によっては、このような少し濁度の低い水域があると逃げ込み、逆に、黒部川本川の濁度が1,000を下回ると、場合によっては本川に戻り出すというような、閾値(いきち)のようなものがあるのではないかとも考えられる。この辺を今後科学的に検証していくことが大事であると思う。 |
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また、当然濁りだけでなく流量も一緒に変動しているので、水位が低下してくると、多分、魚類も本川に戻るという行動をとると思われるので、水位の変化と濁りの変化のどちらが影響しているのかを分析していただきたい。 |
(事務局) |
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定量的に分析していくのも一つの研究課題かとは思うが、黒部河川事務所としては、アユと魚が忌避行動をとるという、一般的に言われていることに対して、若干とも調査結果からは効果があったこと、確かに逃げ込んでいるということが今回確認できたことから、今後は定量的にこれらを深く分析していくよりも、アユ等が逃げ込める施設を整備していく方向で考えていきたい。 |
(委員A) |
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整備していく上でも、やすらぎ水路内の濁りが上昇してしまっては、多分良くないと思われるので、濁りをどの程度に抑えるのかというような視点が必要であり、水域をつくるだけのやり方は良くない。その辺をあわせながら整備していく必要があると思う。 |
(委員長) |
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今後、平成20年度の調査計画を立てる上で、この退避行動調査については、今後も続けていくのか。 |
(事務局) |
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平成20年度の調査については、3月の評価委員会の場で議論いただきたい。その場において必要だということであれば、継続して実施することになると思う。 |
(委員D) |
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礫付着物調査において、藻類のクロロフィルa量とフェオ色素について、過去の調査データでも良いので、他の河川と比べて黒部川の現状が一体どの程度のところに位置するのかを知りたい。 |
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また、礫に付着しているデトリタスと呼ばれているようなものの起源が、どこから由来しているのか、年間通じての調査がなされていない。また、冬期の状況についても把握しているのかを聞かせていただきたい。 |
(事務局) |
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過去にほかの河川でどのような状況であったかという点については、今すぐは回答できないため、今後、調べていきたいと考えている。 |
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また、デトリタスについては、黒部川の場合、調査結果からは出水及び排砂に伴い、一時的に減少しているという状況であった。 |
(委員D) |
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やはり、クロロフィルa量とデトリタスの関係を把握していくことが必要であり、ある意味、研究の領域に入ってしまうのかもしれないが、その辺のことがわからないと、先に進めないような感じを持っている。 |
(委員長) |
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あくまで、排砂によって影響があるのかないのかということを、特にアユを主体とした魚類等について調査してきており、答えが出るよう今まで努力をしてきている。調査の位置づけをもう少し整理すれば、非常に有効であると思う。 |
(委員D) |
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これに関連して、土砂の堆積調査を実施しているが、これについても恐らくアユと関係しているとは思うが、現状ではなかなか関連づけられないでいる。 |
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土砂分布状態の区分についても、「砂分1」から「泥分4」まで8区分で実施しているが、もともと「砂分1」というのは礫の間に多少砂がある程度の状態なのか、本来は砂も泥もない礫だけという状態であれば、アユが食べても変なものが体内に入らないのではないかと思うので、そのような状態が、もともとなかったのかどうなのかを教えていただきたい。 |
(事務局) |
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「砂分1」、「泥分1」というような土砂分布状態の区分については、結局見た目で判断している。礫の中に含まれているものが砂であれば「砂分」と称しているし、泥が入っていれば「泥分」と称している。割合についても、見た目で区分している。 |
(委員長) |
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冬場の礫の状況、デトリタスも含めた付着藻類の関係については、クロロフィルaで表される生きたものは、ほとんど少なくなっているのではないか。また、アユの生態としては、冬場の間は海で生息しているはずである。 |
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この議論をするのには、黒部川自体の生態系の問題としては、非常に重要であるが、今ここで議論を進めているのは、あくまで排砂ということに対して影響が何か説明できるようなことに関して、できるだけ調査を絞った形で今まで実施してきている。 |
(委員D) |
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結局、このような礫付着物の状態が恐らくずっと継続していると思われるが、過去のデータを整理してみる必要があるとも考えている。 |
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よって、排砂の影響というものがあって現在があるのか、排砂と関係なしに現在の状況となっているのかというのは、明らかにしておく事象であると考えている。 |
(委員A) |
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関連したところで、平成19年度の四十八ヶ瀬大橋における付着藻類については、今回は排砂が1回であったことから非常に明確な結果が出ていると思う。各調査日において、その間の出水状況による結果が、トレンドとして明確に出ている。洪水が起こるというのはどの川も同じであり、洪水に伴って砂がある程度一緒に流れることも普通の川と同じである。ただし、問題は排砂をすることで、河床の空隙に、普通の川ではないような砂のたまり方をしているとか、礫表面にシルトが少し過剰に残るようなことが起こっているとかが、付着藻類に影響していないかどうかがポイントであると思う。 |
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クロロフィルa量は、排砂後順調に回復していると判断できるのか、例えばほかの河川での回復速度と黒部川の回復速度が違うのかどうかを比較しなければならない。あるいは平成17年、18年の回復の仕方と平成19年の回復の仕方が同じなのか違うのかを分析することで評価していくことになると思う。 |
(委員E) |
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海域における生地鼻沖の底質について、硫化物のデータに関して、先ほどの説明では局所的な値という分析であったが、これを無視しても良いのかどうかは、もう少し議論が必要であり、局所的という見解について、もう少し具体的な説明が必要であると思う。 |
(委員F) |
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生地鼻沖地点においては、補足的に3試料を採取し底質調査を実施しているが、具体的にどのように実施したのか。同じ地点の底質を採るというのは非常に難しいことと考えている。また底質の生物相調査も実施しているが、この調査は、海域で採った底質のサンプルを一方では化学分析をし、また一方では生物調査も実施しているということなのか。つまり、実際に底質の悪化状況があると生物相にも反映しているのではないかということで、両方から考察できるのではないかと思うが如何か。 |
(事務局) |
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生地鼻沖における補足的に調査を実施した地点については、全て同じ地点とすることは不可能であり、GPSで位置を決めているが、若干の違いは出てくると思われる。 |
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11月に補足的に採取した3試料の内、2試料ではほとんど検出不可能な値であったが、もう1試料は9月の調査結果とほぼ同様の値であった。 |
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実施機関としては、原因が何であるかということは言い切れないが、事実として採取した部分の底質が非常に細かいものであったということから、硫化物が増えたのではないかと考えており、今のところそれ以上の知見は持ち合わせていない。 |
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今後とも、しっかりと状況を把握していきたいと考えている。 |
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また、底質中の生物については、最初にほぼ同じ地点の土砂から採取したものの中にいる生物を確認しているが、硫化物の値が高くなったために、それに伴い特に生物相が大きく変わっているという結果にはなっていない。 |
(委員F) |
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わかりました。 |
(委員E) |
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過去には、他の点でも局所的にはあり、一時的に高い値が出ることもあった。非常に細かい細粒分があったために、硫化物の値が増えるということがあるとすれば、そのようなことを前提にして、今回の調査結果を評価していかなければならない。もう少し専門的に裏づけられる説明が必要であると思う。 |
(委員長) |
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次回の調査に対して検討しておく必要があり、生地鼻沖については、過去においてはこのようなデータがなく、今回初めてこのようなデータが出たことから、生地鼻の海域について考える場合は、大体生地鼻までが富山湾であり、生地鼻から外へ出たところが日本海となる。このため、海況というか、流況が少し違っているという関係からも湾内の生地鼻より少し西のほうから流れてくる、いろいろな汚濁物もあるのではないかと思う。そのようなことも含め、今後も検討していく必要がある。 |
(委員E) |
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排砂時の土砂移動のパターンはいろいろあり、海域の表層では東側に流れていくものもあるが、海底での移動は逆に西側へ流れるといことがわかっている。そういう意味においては、生地鼻にも影響があり得ることから、もう少し検討が必要であるという意見については賛成である。 |