平成16年度 記者発表資料
 
  手取川上流別当谷で発生した土石流について(第三報)
《参考資料》手取川上流別当谷で発生した土石流について(平成16年5月17日) ハカセの解説 博士の解説
□土石流の概要
   
土石流
発生日時 : 平成16年5月17日(月) 午後4時30分頃
発生場所 : 石川県石川郡白峰村字別当谷地先
被害状況 : 別当出合付近の砂防新道の吊り橋 流失
上流の工事用道路の仮設橋 流失
【http://www.hrr.mlit.go.jp/kanazawa/index.html】で土石流のカメラ画像をご覧いただけます

□土石流の痕跡

発生前(平成13年11月) 発生後(平成16年5月18日) 土石流とは、山腹、川底の石や土砂が長雨や集中豪雨などによって一気に下流へと押し流されるものをいう。
発生前(平成13年11月)状況 → 発生後(平成16年5月18日)状況

発生前(昨年秋頃) 発生後(平成16年5月18日)
発生前(昨年秋ごろ)状況 → 発生後(平成16年5月18日)崩壊範囲
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□被害状況

発生前(平成15年7月) 発生後(平成16年5月18日)
発生前(平成15年7月)吊り橋 → 発生後(平成16年5月18日)吊り橋
流出した別当出合の吊り橋

発生前(平成15年) 発生後(平成16年5月18日)
発生前(平成15年)工事用仮設橋 → 発生後(平成16年5月18日)仮設橋の位置
流出した上流の工事用道路の仮設橋
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博士今回は土石流によって吊り橋が損傷を受けたが、実は砂防堰堤のおかげで大きな被害にはならなかったのです!

□砂防堰堤の効果 −砂防堰堤の効果で土石流の規模が半分以下に抑えられました−

砂防堰堤がなかったら...
  • すべり台を滑るように土砂のスピードが加速し、場合によっては100km/h以上に達した可能性があります。
  • 渓流の脇や底が削られて大量の土砂となって流下してしまいます
砂防堰堤があるおかげで...
  • 土砂は階段を降りるような形となり、流下スピードは70km/h程度に抑えられました。
  • 流下スピードが低下したことと、堰堤が渓流を覆っている砂や土を保護固定していたことで、土石流が渓流を削って大きくなるのを防ぐことができました。
※昭和9年に別当谷が崩壊した時に発生した土石流は約5km下流の市ノ瀬まで到達し、死者・行方不明者112名が犠牲となりましたが、今回の土石流はそれよりはるかに手前の約2km下流付近で停止しました。

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