1. トップページ
  2. PI情報一覧
  3. 鶴来緑化懇談会
  4. 第2回鶴来緑化懇談会
  5. > 3.第1回懇談会議事概要

第2回鶴来緑化懇談会

3.第1回懇談会議事概要

一般国道157号鶴来バイパス道路緑化懇談会(第1回)議事概要

【日時】
平成12年12月19日(火) 午前10時〜
【場所】
メルパルク金沢郵便貯金会館「兼六の間」
【出席者】
委員 植村 章英(石川県造園緑化建設協会会長)
佐野  烈(翠星高等学校教論)
高木 政喜(石川植物の会会長)
古池  博(石川県地域植物研究会会長)
横田 幸子(テレビ金沢報道制作局)
北野 孝一(松任市役所建設部部長)代理:濱野
東  武夫(鶴来町役場土木部課長)
田中 義明(建設省金沢工事事務所副所長)
【意見】
○質問・意見 ●回答

1.事業の目的

○佐野氏
緑化は地域と一体となった整備が必要であり、また子供の視点から考えると環境学習の面からも、この提案はよい。しかし、20から30年の期限付きとなると、期限終了後に樹木を伐採することとなり、逆に批判を洛びるのではないか
○横田氏
車社会の中で道路を走っていてストレス解消になる道路とは、鶴来や旧北国街道の花々や緑が目に入る道路であり、心の活性化ややすらぎにつながる
○古池座長
この提案が成功し普及するなら、車を走らせると並木が変化し面白いと思う
○東氏
資料で述べられている「自然植生」とはどういったものか。対象地域の周辺には住宅団地があり、30年間管理もせず放置されるのは困る
○濱野氏
個人的には賛成だが、管理者の立場となると同じく難しい問題である
○植村氏
資料を読んでみて、いい提案であると思う。道路緑化の意義や管理についてもこの懇談会で討論したい。ただ、道路沿いに森を造るのではなく、自然に近い植栽を試験的に行いたい。
また、20,30年でやめてしまうというが、非常にもったいない。この対象地域だけではなく、今後建設される海側・山側幹線道路などの沿道でも、行って欲しい。

2.緑化の目標

○古池座長
事務局が求める自然植生とはどのレベルを指すのか。
●事務局
試験的に行いたい。極相までには時間不足、条件不足であると思われるが、その過程を観察し今後の糧にしたい。今後起こりうる各種工事の際に、役立てたい
○古池座長
ここで指す自然植生とは具体的に言うと、この土地のクライマックスを目指したいというのでよいのか。目標として極相に導くという理解でよいのか。
●事務局
ここでの自然植生は言葉の定義として適切ではないが、過程も含めて幅広く検討を進めたい
○古池座長
目標設定として、神社になるようなスダジイやタブ林を目指すということで了承した

3.植栽方法

○佐野氏
自然植生を目指すのは難しい。いろいろな場所の表土を持ち込んで試験をしてはどうか。中途半端にならないように視点を絞る必要がある
○佐野氏
日本道路公団の丸岡I.C付近で自然植栽を行ったが、30年ほど経過してもまだ草類であり、今回は、期限があるため手を加える必要がある
○古池座長
技術問題として言うと、乾燥の問題があり、給水については検討されているが、もう一つ日当たりの問題がある。ある程度の成功を望むのなら、手順を考える必要があり。人間の手を加えて、いかに加速させるかが問題となる。
○植村氏
タブやスダジイを植栽しても育たないと思われるため、マツを先に植え日陰で樹木を育ててはどうか。特に乾燥に注意し、表土の厚さも検討すべきである。成木を配置しその下で生えてくるものを育てる方がよいのではないか
○古池座長
計画対象地は日当たりが良すぎるため、湿気を充分与え、遮光の必要がある。最初にマツを植え、2年もののマツを植えると4年ほどで3mに生長し、充分な日陰となる。平行して種を播いて、1mくらいに生長したらマツを切っても良いのではないかと思う
○佐野氏
計画対象地を見ると、表土の厚さなど土壌の問題も検討する必要がある.場合によっては客土も必要である。また、陰樹は水分要求が高いため考慮が必要である。
●事務局
y計画対象地には肥沃な土砂はなく、年に2回ほど草刈りを行っている。道路沿道の植栽なので試験とはいえ全て枯れるようなことは行いたくない。住民の理解を得ながら、住民とともに管理を行いたい
○古池座長
乾燥に耐える開けた土地に適する樹種を植え、ある程度の条件を整えて、目標であるタブやスダジイの種を植えたいと思う
○横田氏
植物の相互作用のバランスを考慮したい。

4.住民協力

○高木氏
住民の協力については、広報活動等で理解を広めなければならない。
●事務局
地元の方にも大切にして頂きたいと思っている。場合によっては1区画を解放して自由に植えていただくこともしたい。このように地元の方にPRしていきたいと思う
○東氏
y自分たちの森を造るという意味で、地元の小学校へ野外活動の時間を利用し、協力してもらえるよう呼びかけたい
○濱野氏
小学校も先生の協力を得るのは難しい。PTAの協力なら早めに働きかけるとできるかもしれない
○佐野氏
授業の一環として協力したい。

5.次回への提言

○古池座長
子供達は50年、60年後はどうなっているのか非常に期待する。このようなことをふまえたプランをつくっていただきたい。
資料p13の給水及び排水対策についても検討したい。地下水は深い位置にあると思われるため、道路側溝の雨水を給水として利用したいと思う
○高木氏
沿道植栽を行うことで周辺環境にどういう影響があるのか、データをもとに分析して欲しい
○横田氏
同じく周囲に及ぼす影響と、この計画の将来像を示して欲しい。また、期限終了後この植栽をどのように扱うのか、示して欲しい
○東氏
地域住民への参加は呼びかけていきたい。また、降雨をいかに保水するか検討が必要である
○濱野氏
y20年後に道路計画を変更し、西側拡幅で森を残せるような計画を検討できないか
○植村氏
植栽後の枝や葉を堆肥としてリサイクルできるよう考慮して欲しい。また、表土だけではなく土木工事で伐採された樹木の根を植えてもいいのではないか
○佐野氏
生徒に協力を求め、緑の大切さを訴える起爆材としたい。限られたスペースで留めるのではなく、手取川の河川敷などでも応用できると良い。