犀川大橋をバックに
思い出を語ってくれる石田さん
生まれた時からずっとそばにありました。
思い出は、数えきれないくらいです。
株式会社「石田漆器店」取締役会長 石田正夫さん(金沢市片町2丁目)
犀川大橋が現在の姿になってから、80年近くが経とうとしています。私も今年で80歳です。
大正11年に鉄筋コンクリートの犀川大橋が大雨による洪水で流された時、私は1歳でした。後に、母からその日の話を聞いたことがあります。付近の用水もあふれかえってわが家は陸の孤島になり、親類が見舞いに来てくれたそうです。
子供のころ犀川は格好の遊び場で、夏は毎日のように魚取りに出かけました。一番印象深いのは、60年ほど前に、片町青年部の仲間同士で音頭を取って、花火大会を主催したことです。川の真ん中の小島から打ち上げた花火を、橋の上から大勢の人々と眺めました。それは美しかったですね。
現在は健康づくりを兼ねて、毎朝川べりを散歩しています。今も昔も、犀川大橋は私にとって身内のような存在なのです。