金沢河川国道事務所

第4回活動--平成26年7月27日(日)〜28日(月)

 第4回活動は、白山中腹で行っている地すべり対策工事を学ぶため、手取川源流域調査を行いました。
 登山道からは、古い砂防堰堤も見られ、白山砂防における先人の努力をひしひしと感じました。
 当日は天候に恵まれ、離れたところからではありましたが、万才谷排水トンネル掘削作業の足場や索道を見る事ができ、山中での作業がいかに大変なものであるか、感じることができました。
  • 手取川源流域調査(白山登山)


【1日目】7月27日(日)

 7:00金沢河川国道事務所 発

10:00登山開始(砂防新道にて)

13:30昼食(甚之助避難小屋)

14:00出発

16:30室堂 着

18:00夕食(室堂)

【2日目】7月28日(月)

  3:15起床

  4:30御前峰 着 〜御来光〜

  7:45下山開始 (エコーライン)

 10:20南竜分岐

 11:00甚之助避難小屋

 12:30中飯場 着

 13:45別当出合 着

 14:40休憩施設 着 (昼食・入浴)

 17:00金沢河川国道事務所 着

活動感想

伊藤(弓)】【木澤】【中川】【安田】【山岸

伊藤(弓)】 
 27日に家を出る時は雨が降っていて、白山砂防科学館で天気予報を見ながら待っていたが、決行となり安心した。
 別当出合から出発するときには、雨も止んでいて、つり橋を渡って出発した。前回まで中飯場からだったので往復とも1時間以上多く歩いた。
 日、月で尚かつ夏休みに入ったところだったので、例年の8月に比べて登山客が多くて、すれ違いにも時間が掛かり大変だった。室堂センターも人であふれていて、下駄箱も足りなくて、自分の靴をナイロン袋に入れて部屋に持って行ったり、夕食もご飯がなかったり、食事時間を遅らされたりした。
 28日の御前ヶ峰も人が多くて大変だったが、すばらしい御来光を拝めたし、雲海もとてもきれいだった。
 7月だったので、前回までと違う高山植物もたくさん見る事ができた。中でもクロユリは、本当に多くて感激した。その上クロユリの突然変異の黄色いクロユリも見る事ができて嬉しかった。
 万才谷の工事現場の説明を受けたが、(実際は違っていたが)工事機械も本当は周囲の色に合わせてと言うことだった。工事現場まで宿舎から通うのは本当に大変だなーって思った。おかげで山が守られているのだと思った。
 参加人数が少ないのは残念だったけど、無事に登山ができて本当に良かった。
 スタッフの皆様、ご苦労様でした。そしてありがとうございました。

木澤
 登山道の階段状の土留工にも心配りをしながら歩いている職員の方・・・私は一歩一歩、足元のみの確認で前進しています。でもクロユリ、ハクサンフウロ、トラノオ等々お花もたくさん咲き、私の心も和ませ、前へ前へと押し進めて歩くこともできました。「延命水」も頂く事ができました。
 室堂での掲示板での明日の天候“さわやかな晴”に心躍らせ満点の星の下眠りにつきます。
 「神主さん」とのバンザ〜イ!バンザ〜イ!すばらしい御来光を拝ませて頂き感無量です。初白山登山の私をサポートしてこの光景に出会う様に導いて下さった皆様方に、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
 万才谷での排水トンネル工事の説明、見学(本当に私達は高見の見学でごめんなさい)びっくりするくらいの気の遠くなるようなお仕事ですね。
 お仕事に励んでいる方々本当にありがとうございます。私達の暮らしにとても大切なことなのに・・・
 目に見えない場所でのご苦労ありがとうございます。

中川
 お天気も回復との予報で、別当出合に着く頃には雨も上がり快適に登ることができました。
 いつもは、一歩一歩足元を見つめる登山ですが、今回は中飯場で顔を上げてダイナミックな柳谷砂防堰堤群を眺めることができました。
 綺麗に並べられたブロックから、作業される方々のご苦労や、崩壊や地すべりから地域を守っていることを改めて実感しました。
 また、黒ボコ岩の手前では大正時代に作られた堰堤もあり、100年以上の月日がたった今も変わらぬ姿でありました。
 下山途中のエコーラインから現在始まろうとしている、万才谷からの水を赤谷へ流す為のトンネル工事の説明を受けました。掘削した砂利を運ぶための索道も建ち工事のスケールの大きさに驚きました。
 白山は水が染み込みやすい地質であるとのこと。確かに私たちは白山の伏流水で沢山の恩恵を受けています。
 日々の生活と今回の活動で見ること、知ることの出来たことが結び付き、有意義な登山となりました。
 ご一緒できたみなさまに感謝いたします。ありがとうございました。

安田
 今回、砂防特派員として、白山に行くということで、先にいただいた資料「超ワイド白山」を見直してからの道行でした。
 砂防新道を上り、エコーラインを経て、再び、砂防新道を下るコース。航空写真で見ると、自分たちが行く道は、別当谷、甚之助谷と、大きく崩れているその只中を行くのだと分かります。
 多くの登山客が行き交うこの道は、その名の示すとおり、砂防工事の資材運搬用の道であり、かつてこの道を100キロを越える資材を担いだ人たちが行き来をしていたそうです。体一つ、5キロにも満たない荷物で息を切らせ足をふらつかせている自分にとって、その過酷さは、想像を絶するものです。
 年間10センチを越える移動が計測されている大規模な地滑り地帯にあって、山の荒廃を防ぐべく、現在も、工事は進められています。砂防堰堤は、道の途中で間近に眺められますが、排水トンネルの工事現場などは、通常の山道からは遠く離れ、説明されなければ見過ごしてしまいそうなほど。
 雄大な自然や高山植物など、白山には様々な魅力がありますが、こうした人との関わりなどを知ることで、また新たな魅力の一つになると思います。
 ガイドや引率の方々をはじめ、白山を訪れる多くの人たちに、ぜひ知ってもらいたいです。

山岸
 第4回活動は、一度も合羽を着ることなく、ほどよい天候の中、怪我もなく無事活動が終了し、ほっとしました。
 例年になく別当出合からの登山となった事と登山最盛期のための人の多さで、いつになく下山後どっと疲れを感じました。
 しかし、クロユリの群生が見られたりといつもと違う植生に触れる事ができ、デメリットばかりではなかったと思いました。
 その他にも夕食のご飯が無かったり、ほんの少しだったりとアクシデントもありましたが、それもまたご愛敬の登山となりました。
 今回は、飛島建設さんの現場事務所へは伺いませんでしたが、途中、索道の鉄柱(焦げ茶色に塗られていたのでほとんど目立ちませんでした。)や荷の積み卸し用のクレーン(遠目でしたが)など見る事が出来、山中での作業状況を少しは感じる事が出来ました。
 年々、登山参加者が減少し、少し寂しい気もしますが、自分自身も一年ごとに体力の衰えを感じますので、自分の体調と相談しながら(日頃の鍛錬が大切!!)無理のない登山参加を心がけていきたいと思います。
 参加された皆様、どうもありがとうございました。
 そして、お疲れ様でした。