災害概要
平成20年7月27日から29日にかけて、日本付近は上空の寒気と高気圧の縁を回る下層の暖かく湿った空気により大気の状態が不安定となり、中国、近畿、北陸、東北地方を中心に大雨となった。
28日は、北陸地方や近畿地方を中心に局地的な大雨となり、5時から10時までに、富山県南砺市五箇山では142.5ミリ、石川県金沢市医王山では110.5ミリを観測した。また、京都府京丹後市峰山では13時30分までの1時間に81.0ミリの猛烈な雨となった。
この大雨により、各地で浸水被害や土砂災害が発生し、27日には群馬県みなかみ町で河川の急激な増水により死者・行方不明者2名、28日には兵庫県神戸市の都賀川で急速な増水により死者5名、姫路市では落雷により死者1名などの被害が発生した。北陸地方整備局管内では、富山県内の各所で土砂崩れによる道路寸断や、石川県金沢市では浅野川などのはん濫により2,000棟を超える住家が浸水するなどの被害が発生した。
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降水量分布図 (平成20年7月27日13時~28日14時) 金沢地方気象台 |
一般国道156号崩落状況 (富山県南砺市) |
災害対策機械等の派遣
- 富山県の要請を受け、衛星小型画像電送装置(Ku-SAT)を用いて、富山県南砺市の災害現地映像を配信
- 富山県の要請を受け、富山県南砺市の災害現場の夜間支援として照明車を派遣
- 防災ヘリコプターにより、富山県および石川県内の被災状況点検を実施
- 富山県南砺市の国道156号土砂崩落箇所の通行を確保するため、応急組立橋を支援
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応急組立橋の架橋状況 |
災害対策機械等の支援一覧
応急組立橋を架設し、9月7日に通行を確保
機械名 | 出動台数 |
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衛星小型画像伝送装置(Ku-SAT) | 2台 |
照明車 | 2台 |
災害対策用ヘリコプター | 1機 |
応急組立橋 | 1橋 |
人的支援
- 富山県庁に北陸地方整備局職員1名派遣
- 石川県庁に北陸地方整備局職員2名派遣
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富山県の要請を受け、国道156号および国道304号の調査のため、北陸地方整備局職員6名派遣