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千曲川だより

 掲載日 2013/01/07

 

 

用地境界標の設置により河川敷地を保全しています

 


 千曲川河川事務所では、河川管理者として所有する河川敷地と、隣接する一般の方々が所有する土地との境界(官民境界)を明確にして、お互いがその土地を利用するにあたり支障のないようにするために用地境界標を設置しています。

 境界標の設置は、コンクリート製の杭を埋め込むことが一般的ですが、金属製の鋲の打ち込みやプレートを貼付するなど、現地の状況によって使い分けています。
 いずれの場合も、設置にあたっては事前に現地で測量作業を実施し、境界点の位置を正確に示す「座標」と呼ばれる数値を用いることで、堤防工事などにより現地の状況がどのように変化していても、用地を買収した際と同じ位置に境界線を復元することができます。
 この復元した官民境界線に接する地域の皆さんに現地にお集まりいただき、確認をいただいた上で境界標を設置していきます。
 
 昨年、実施された境界確定にあたっても、関係地権者の皆さんにお集まりいただき、一箇所ずつ立ち会いを進めました。このうち、「確かこの辺にプラスチック製の杭があったはずだが・・・」と言う地権者さんのご指摘によりスコップで掘り返してみたところ、地中5センチ程度のところに埋没した杭が見つかるなど、隣接土地所有者や管理されている方々の的確な記憶に助けられる場面もありました。

 気象条件に恵まれず、あいにくの雨や雪模様にも関わらずお集まりいただいた地元の関係者の皆様、その他関係者の方々に、この場を借りて御礼申し上げます。



竹筋(ちくきん)コンクリート杭

 境界標を設置していく作業の中で、何かがぶつかったり、長年風雨にさらされたことなどにより破損している境界杭が見受けられることもあります。このうち、内務省が管理していた時代の杭の破損状況を確認していたところ、杭の中からコンクリートに混じり「竹」が出てきました。
 太平洋戦争中の日本では、戦局の悪化に伴い武器生産に必要な鉄は優先して軍に供出されたため、公共事業においても鉄筋コンクリート構造物の建設に支障が生じることになり、鉄の替わりに「竹」を利用していたことがあると聞いたことはありましたが、実際に目にすることは初めてで、境界杭一本にも日本の歴史が刻まれていることを感じました。

  

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