掲載日 2009/06/09
平成21年度の河川功労者に管内から二名の方が表彰されました
(社)日本河川協会では、昭和24年から川に対する国民の理解を深めるために、毎年、水防活動や自然保護、河川愛護などの活動に関して功績があった個人や団体に対し、河川功労者表彰を行っています。
表彰者は、都道府県や国土交通省地方整備局などからの推薦を受けて、厳正なる審査委員会を経て決定されている重みのある賞です。
今年、千曲川河川事務所管内では以下の方々が受賞されました。
【受賞者のご紹介】
塩崎 貞夫 氏 須坂市消防団長
服部 三治 氏 飯山市消防団長
(五十音順)
5月22日に、東京都千代田区にあるシェーンバッハ・サボーにて開催された河川功労者表彰には服部三治氏が出席され、その献身的な功績に対し賞賛を受けられました。
なお、塩崎氏におかれましては、当日の都合がつかなかったことから、千曲川河川事務所にて受賞伝達をさせていただきました。
【受賞された方の功績】
○塩崎氏におかれましては、平成18年7月に発生した、千曲川では過去2番目となる大洪水において、水防団を統括し、特に危険度の高い相之島地先での水防活動に昼夜を問わず尽力し、大災害の発生を未然に防ぐ原動力となられたことが評価されました。
○服部氏におかれましては、洪水の常襲地域である飯山市で、昭和57年の樽川破堤、昭和58年の千曲川本川破堤といった大災害時において、団員として水防活動を行ったことや、平成16年、18年の洪水時には、団長として陣頭指揮をとり、堤防決壊等の発生を防ぐために、最大限の努力をされました。また日頃より、消防団員の水防訓練を率先して実施されていることなどの功績が認められたことによります。
【6/4 伝達】
6月4日に千曲川河川事務所で行われた表彰には、塩崎氏、服部氏両氏にご出席いただき、千曲川河川事務所長より伝達いたしました。
受賞された塩崎氏からは、「出水時には、必死になって土のうを積んだが、沈下がひどく、積んでも積んでも間に合わなかった記憶がある」といった第一線での経験談をお聞かせいただき、服部氏からは、「58年の堤防決壊では、ボートに乗って救助にあたったことが記憶に残っている。まだ現役の団員なので、この受賞は個人ではなく消防団全体でいただけたものと思っています」という謙虚なコメントをいただきました。
受賞後に行われた懇談会では、千曲川河川事務所が全国に先駆けて作成した「治水地形分類図」や「まるごとまちごとハザードマップ」などの紹介をさせていただきました。
治水地形分類図とは、洪水と関連の深い微地形を分類して示したもので、洪水の危険性の定性的な把握に利用できるものです。
これから台風シーズンを迎えるにあたり、千曲川河川事務所としましても万全の体制を整えるよう努めていますが、地域の消防団、水防団の日々の活動に支えられていることを改めて認識する機会となりました。