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      地域の安全を守り、
       皆様から親しんでいただける川づくりを目指して

                                  千曲川河川事務所長 松原 誠

 新年あけましておめでとうございます。皆様方には、日頃から河川行政にご理解、ご協力をいただき厚く御礼申し上げます。
 信州随一の大河川である千曲川、犀川をお預かりする千曲川河川事務所では、「千曲川は地域の宝もの」を基本スタンスとし、沿川にお住まいの皆様が安心して生活できるよう、河川整備をはじめとする防災・減災対策を推進するとともに、豊かな自然環境や詩情豊かな歴史風土をいかして皆様から親しまれる川づくりに日々取り組んでいます。


 
 平成18年7月には、活発な梅雨前線の影響によりわずか3日間で平年の3か月半に相当する降雨量を記録する大雨となり、千曲川の立ヶ花観測所や犀川の陸郷観測所では昭和58年洪水に次ぐ観測史上第2位の水位を記録しました。
 この洪水により中野市の替佐、柳沢、古牧地区など千曲川下流部の堤防未整備地区では平成16年に引き続き浸水被害が発生しました。これらの地区では一刻でも早い堤防整備を目指して、地域の皆様のご協力をいただきながら重点的に事業を推進してまいります。また、狭窄部の上流にあたる飯山市、須坂市等では、多くの箇所で堤防からの漏水が発生いたしました。これらの箇所では、鋼矢板を打設するなど堤防強化対策を鋭意進めているところです。


 河川整備のみによらない減災対策も重要な課題の1つです。一昨年の洪水では、国土交通省の大町ダムや東京電力の奈川渡ダムなど犀川上流の6ダムが連携して洪水を貯留し、下流河川の氾濫を未然に食い止めることができました。これを教訓に、いざというときに様々な対応がとれるよう関係機関との連携を強化し、検討を重ねてまいります。
 また昨年は、沿川市町村が出水時の避難勧告等を発令する際に参考となるよう、新たに避難判断水位を設定するとともに、地域の皆様にリアルタイム画像や洪水予警報などの情報を適確かつ迅速にお伝えするため事務所ホームページのリニューアルを行ないました。今後は、河川監視用カメラを増設するとともに、河川情報を沿川のケーブルテレビ局へ積極配信するなど情報発信手法の見直し、充実を引き続き図ってまいります。


 工事の実施にあたっては、千曲川の景観・自然環境を保全し次代に継承するため、護岸の覆土や自然石を用いた水制工なども取り入れ、自然再生、多自然川づくりに取り組んでまいります。また、アレチウリやハリエンジュといった外来生物が猛威をふるい生態系への影響も指摘されていることから、これらの対策として高水敷を掘削し冠水頻度を上げることにより在来の生態系を回復する試みも行っています。
 昨年は、3月にシンポジウム「川を利用した地域づくり」を長野市で、11月にシンポジウム「水害に強く、より魅力ある地域へ」を飯山市でそれぞれ開催いたしました。これらを契機とし、「環境、観光、健康、教育」の4つのKをキーワードとして、川をいかした地域づくりについても積極的に取り組んでまいります。

 本年は千曲川の直轄第1期改修が始まった大正7年(1918)から数えてちょうど90年にあたりますが、このような節目の年に相応しく、千曲川の川づくりの基本となるべき事項を定める「河川整備基本方針」の策定が予定されています。また、基本方針が策定されると、これを踏まえて千曲川の今後30年程度の中長期的な整備のあり方を定める「河川整備計画」の策定作業を開始することとなります。地域の皆様はもとより、学識経験者、関係自治体の意見を聴きながら、今後の川づくりの方向性についてしっかりと議論し、その方向付けをしていきたいと思います。

 安全・安心な国民生活を支える河川整備の推進に向け、職員一同、効率的な事業執行に努めてまいります。今後とも、皆様方の一層のご支援を賜りますようお願い申し上げて新年のご挨拶とさせていただきます。 

                 

 

 

 

 

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