中学生の部 銅賞作品 「川と関わる事は自分を育てる事」 和田奈央未 須坂市立墨坂中学校

 私の通っている墨坂中学校のすぐとなりは百々川です。私たち墨中生は、学校の委員会の仕事や、部活といったさまざまな活動で百々川に関わってきました。私も、墨中に入ってから百々川とは、多くの事で関わってきて、さまざまな思い出があります。
 その思い出の一つとして、部活での事があります。私の所属している女子ソフトテニス部は体力作りとして、百々川の土手をよくランニングします。去年、一年生の初めの頃は朝夕毎日土手ランばかりでした。土手ランはとてもハードで、最初のうちは、と中で歩いてしまうことが、度々ありました。というのも、土手一往復するのに約十五分もかかるし、おまけに上り坂や下り坂、デコボコしたようなところもあり、走りにくいからです。
「ー。まぢしんどいわ。それにつまんないし…。」という感じでドタドタと土手ランしていました。走りながら話すとつらいので、口をきかず、どこまでも同じような川の風景を見ながら走るのは、つらくつまらないものだったのです。
 しかし、ある時、川でカモが泳いでいるのを発見し、「かわいー!カモとかいるんだぁ」と思いました。
 それからは、よく川の風景を見るようになり、土手ランがちょっとだけ楽しいと感じられるようにもなりました。百々川には、カモの他にもカラス等の鳥がたくさん来ることや、ハチやチョウチョ等さまざまな種類の虫がいることもわかりました。また、川周辺に生えている植物も季節が変わるごとに姿を変えていきました。つまんないと思っていた川や土手は、実はいつも同じ景色ではなく、いつも変化していく華やかな楽しいものというように感じるようになりました。川や土手の景色は、つらい土手ランから気をそらしてくれたし、イライラした気持ちを落ち着いた気持ちにさせてくれ、とても良い効果を与えてくれました。一年生の頃の土手ランをのりこえる事ができたのも川や土手が関係しているのは確かです。
 部活の他に最近私は、百々川と接していることがあります。今現在、私は学年生徒会の活動の一環として、百々川清そうを朝の十五分間行っています。雨の降っている日もやりました。そこで、いろいろ気づいた事があります。小さなゴミ(たばこの吸いがらやおかしの袋)より、大きなゴミを大量(ビールの缶をいくつもスーパーの袋にいれたゴミ等)に捨てたものの方が多いということです。何も考えずに捨ててしまったというゴミより捨てに来たゴミの方が多いということです。私は、そのような人がいる事に対し、悲しかったし、怒りも感じました。これ程、いたるところで環境破壊が原因で地球が危ないと注意しているのに、わざとゴミを捨てる人がいるのは信じられない事です。どのような気持ちでゴミを捨てているのか、わかりません。でも、反対にそのような人たちがいるのに気づく事ができたので、「良かった」という気持ちもあります。そのような人たちがいなくなるように、ゴミがなくなるように活動していければいいです。百々川清そうは、ボウボウの草の中に入ったり、冷たい水の中に入ったりしなければならなく、大変です。しかし、ゴミが少しでも減るとうれしいので「がんばろう」と思います。
 このように墨中に入ってから私は、百々川に助けてもらったり反対に助けたりしてきました。墨中生になるという事は必ずどこかで百々川と関わると思います。川と関わってきて、私は自然に対し自分の考えをもちました。その他にも、川を通して得た事はたくさんあります。川等の環境は、私を育ててくれたと思います。そしてこれからも、私に何かを与えてくれるかもしれません。私はそんな百々川を大切にしていきたいです。後輩たちにきれいな川の景色を残していけたらいいです。
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