小学生の部 銅賞作品 「川のゴミと生き物」 中嶋  徹 松本市立梓川小学校
 
 ぼくの住んでいる家の近くには、梓川という川が流れています。この川の上流は上高地で、水はけっこうすんでいて魚もたくさんいます。  ぼくは、この川の二カ所で遊んでいます。どちらもとても深くて三メートル以上あります。一つは丸太橋という橋の下、もう一つは八景山という地区の川です。ここでは、この二つの川をくらべて川のゴミと生き物について見ていきます。
 まず八景山、ここは陽あたりがよく深さは三メートル〜四メートルくらいです。川の水はとてもすんでいて、川の底を泳いでいる魚までよく見えます。川の流れもゆっくりで泳ぎやすい所です。しかし岩がゴツゴツしていて、しかも岩のほとんどがチャートなので、かけたところがするどく、手や足をきることがよくあります。しかし、水面から五十〜百センチメートルほどの高さにも岩があるのでとてもとびこみやすいのです。ゴミは、少ないのですが水の中に、タイヤのホイールやおもちゃの小さいボール、大きな鉄の板がグネグネにまがった物などがポツポツとあります。とびこむ岩の近くに、大水で流されてきたのか、ドラムカンが現れました。魚はたくさんいて大きいのから小さいのまでいます。
 丸太橋の下は、暗くて川のきしがテトラポットでうめつくされています。このテトラポットからとびこんで遊んでいました。丸太橋の下は毎年深さや深い所の広さがかわってしまいます。水はかなりにごっていて今にも白い手が出てきて、足をつかんで水の中にひっぱりこみそうな感じのするところです。ゴミは非常に多く、行くたびにいやな気持になるので今は行っていません。魚は少ないけど、とても大きい四十センチメートルをこえるような魚が少しだけ泳いでいました。とくにゴミのことは考えておくべきです。
 二つの川の遊び場をくらべましたが、なぜきたない丸太橋に大きい魚がいたのかと思いました。魚にくわしい兄に聞いたら「丸太橋の水も魚が住めないほどきたないわけではないし、テトラポットのすき間は住みごこちがよく、さらに水がとてもすんでいると、他の生き物に見つかりやすいからだ」と言っていました。
 たしかに八景山には、ヘビなどの魚を食べるような生き物がいました。水がきれいな所に住むようなカジカも八景山にいました。体の強い大きな魚だから丸太橋に住んでいられたんだと思います。
 丸太橋の水がきれいになっても橋の下は暗いので、たくさんの魚が集まってくると思います。八景山のゴミがなくなれば魚も少しふえてその魚をとりにくる他の生き物もくるでしょう。上流がきたないと下流もきたなくなってきます。かといって上流の水をきれいにしたからといってもきたない下流はそのままです。では川をきれいにするのはだれでしょう。それはぼくたち人間です。川をよごしたのはだれ?それも人間です。
 小さいこともつみかさねると大きくなるように、少しずつポイ捨てをしない、している人を見たら注意するなどのことをしていけば、すこしずつ川はきれいになっていきます。たまったごみはすこしずつ拾っていけばきっとなくなります。川がきたなくなっていけば魚は死んでいきます。そして、いつかは、川をきたなくした人間にも害が出てくるでしょう。
 たくさんの生き物を支えている川を大切にしていくことも考えてみて下さい。
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