小学生の部 金賞作品 「さい川との約そく」山田 凪紗 長野市立川中島小学校
 わたしが通っている川中島小学校では、おととし、「全校日新」で、さい川に行きました。全校日新と言うのは、川中島小学校から外に出て、自然に親しむ体験をする行事です。全校せいと全員がさい川まで歩いて行きました。
 わたしは、そのころは、そんなに泳ぐのが好きではありませんでした。でも全校日新の時、あさい所で、友だちと水遊びをしたり、泳いだりしました。それから、魚を見つけて、魚が泳ぐ方へ追いかけて行きました。
「わたしも、魚みたいにすいすい自由に泳ぎたいなあ。」
と思いました。
 それから、さい川ではもう泳ぐ事は、なかったけれど、がんばって練習して、250メートル以上泳げるようになりました。プールや海に行っていっぱい泳ぎました。わたしは、
「わ一、二年の時とは大ちがいだなあ。なんでこんなに泳げるようになったんだろう。」とうれしくなりました。二年生の時に、さい川へ行った時、魚がいて、魚を目ひょうにして泳いだおかげだと思いました。
 小さいころ川へ行った時、こんな事がありました。魚をつかまえて喜んでいたら、魚は水の所でしか生きられないこともわすれて、さわっていました。それから一分くらいしたら、魚はかたまったまま動かなくなってしまいました。その時はちょっとしか悪いと思っていませんでした。でもよく考えてみたら、
「魚も生きていたのにな。自分が魚だったら本当にいやだったな。魚にいやな事をさせてしまったんだな。」
と思いました。
 夕ごはんに魚がでた時、お父さんに
「ねえ、なんで人間は魚を食べるの?。かわいそうだよ。」
とききました。お父さんは、
「うん、なぎさの気持ちはよくわかるけど、こうしていかないと、人間は生きられないんだ。」
と言いました。わたしは、
「お魚がかわいそう。だけど、生きていくためにはしかたないのか。」
とうなずきました。昔、わたしのつかまえた魚は、小さくて食べれなくて、いじって命を無だにしてしまいました。本当に悪い事をしてしまいました。でも、もう今度からはやりません。魚がかわいそうだし、魚みたいに泳ぐために練習して、今こんなに自由に泳げるようになったんだもの。
 わたしは、よくさい川の土手を通ります。大雨のあとはどろ水がすごいいきおいで流れていきます。晴れると、川の水がキラキラしてとてもきれいです。わたしは、泳ぎたくなってしまいます。いろんなさい川を見ます。
「これからも、さい川さんは、魚を守ってね。そしてほかの生き物も守ってね。わたしたちも、さい川がきれいな川になるように、これからもさい川をきれいに守ります。」
とさい川にお願いしました。さい川と話したように、さい川が
「うん。」
とうなずいたような気がしました。
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